ハンガリーの神話 | Espressoのブログ

ハンガリーの神話

私たちがハンガリー人と呼んでいる人々は自分たちのことをマジャール人、国名もマジャールオルザークと呼ぶそうです。

彼らマジャール人の神話や昔話には、日本と類似するような話が多々あり非常に興味深いものがあります。例えば、日本書記に登場する筑紫(現在の九州)の国、日向の高千穂から神武(カムヤマトイワレビノミコト)が東征の途中に苦境に陥った際、弓の上端に金鵄(キンシ、金色の鳶)が飛来してとまり勝利をもたらし大和を平定し、橿原(かしはら)で初代天皇として即位されたとされる話。

マジャール人の建国神話には、トゥルリ(鷹または鳶)と言う大鳥が登場し、マジャール人の祖エメシェは夢の中でトゥルリのお告げを受け受胎する。その子孫が、9世紀にマジャール人を引き連れパンノニアの地にハンガリー王国を築いたアールパードで、アールパードの剣の先に止まり、上空からアールパードをパンノニアの地へと導いたと言う話です。


神武天皇とハンガリー建国の祖アールパード、トゥルリ像

日本とハンガリーは、建国神話が類似しているのですが、両国とも建国以来13世紀に最大の国難に見舞われ、同じ敵である元とほぼ同時期に侵略をうけ戦っており、ハンガリー軍は1241年にバトゥ率いる元の軍勢にムヒの戦いで惨敗し、首都ブダペシュトが侵略をうけ破壊されています。日本は、1274年と1281年に元と属国の高麗から二度に渡り攻められるのですが、北部九州で撃退しています。



ハンガリーの文化交流協会のマダム・フューレメンさんが福岡を訪問される際に、一番先に訪れたいのが元寇防塁(げんこうぼうるい)の史跡と九州の武士(もののふ)の活躍をリアルに体験できる福岡市博物館です。
先月、福岡市博物館へ下見をしてきたのですが、ここは自分自身が何度も訪れたい博物館です。福岡市博物館に案内した後、博多区月隈の下月隈八幡宮にある金鵄(キンシ)の像をみてもらい宮崎県の高千穂へと案内しようと考えています。