フランス学士院とパリ手稿について | Espressoのブログ

フランス学士院とパリ手稿について

フランス学士院は、フランス革命後の1795年にアカデミー・フランセーズや碑文・文芸アカデミー、科学アカデミーを統合し創立されました。1816年には、絵画・彫刻、音楽、建築をあわせた芸術アカデミーを加えて4部門のアカデミーで構成されています。このフランス学士院には、レオナルド・ダ・ヴィンチの「パリ手稿」やベリー公の「いとも豪華なる時祷書」など第一級の書物が収蔵されています。

Espressoのブログ-フランス学士院Espressoのブログ-エッフェル塔とフランス学士院

フランス学士院公式サイト(フランス語)

~パリ手稿の数奇な運命~

この手稿は、Jを除くAからMまでの12巻で構成されており、かつてはレオナルド・ダ・ヴィンチが執筆した時と同じ状態でミラノのアンブロジアーナ図書館に保存されていたのですが、1795年ナポレオン1世が北イタリアを侵攻した際に、アトランティコ手稿とこの手稿をフランスに持ち去りました。

Espressoのブログ-ナポレオン・ボナパルト

後にナポレオンが戦いに敗れ、北イタリアから持ち去った略奪品は返還されるのですが、この手稿は何故か忘れさられてフランス学士院の図書館に取り残されてしまいました。今日、この手稿のことをパリ手稿と呼び、レオナルドの生涯と作品を研究する上で大変貴重な資料として扱われています。

Espressoのブログ-パリ手稿 B 59 vEspressoのブログ-パリ手稿 B 83 v エアー・スクリュー
左:パリ手稿 B 59 v 城砦を簡単によじ登るためのネジの図説
右:パリ手稿 B 83 v エアー・スクリュー(ヘリコプター)

フランス学士院はセーヌ右岸から芸術橋(Pont des Arts)を渡ったセーヌ左岸にあります。


$Espressoのブログ-アンブロジアーナ図書館
ナポレオン軍によりパリ手稿を持ち去られたアンブロジアーナ図書館

イタリア・ミラノ、アンブロジアーナ図書館にあるアトランティコ手稿(レオナルド研究者ピエトロ・C・マラーニさんの解説)


レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿(ウィキペディア)

フランス学士院についてのより詳しい情報はこちら

美しき姫君  発見されたダ・ヴィンチの真作/マーティン・ケンプ パスカル・コット

¥2,310
Amazon.co.jp