運命の扉
「わあ………。」
扉を開けると上には広く広く広がる蒼く美しい空が。
「屋上か…。
そんな所まで歩いて……。
まあ、ここ、良さそうだしここで良いかなっ!」
さっきまでぐずぐず言っていた真も今では、ぱあっと光っている様な笑みを見せている。
打たれ強いとは、正にこの事なのだろいか。
屋上にある倉庫らしき所の陰で昼食をとろうとした真が何かに気付く。
「誰か…居るのかな……?」
そこには自分以外の者の影がもう一つ。
真は恐る恐る影のある方へ首を伸ばす。
「………綺麗な人……。」
それしか口に出来なかったみたいだ。
真の表情は世界遺産を見たかの様にほうっとしていた。
まつ毛が長く、髪は茶なのか、金なのか分からないが、頚椎あたりまでのびている。
見て分かる通り身長は真より遥かに高い。
いや、真が短いのだろうか?
高校生にもなって身長が150cmの事は真のコンプレックスに化しかけていた。
怖い人
僕が来てから数時間程経った。
ここの学力は高いらしいから頭の悪い僕には良い迷惑。
そんな僕に救いの昼休み!!
皆がわいわいと教室から出ていく。
僕も母が作ってくれたお弁当を持ちながら教室を出、取り敢えず良い場所がないか歩いてみた。
お金持ち校なだけあって、やたらと広い。
僕の家も一応、父が小さな会社の社長 だから、この学校に入る事が出来たのだ。
なんという事だ…。
少し歩いただけで迷ってしまった……。
前を見ても未知の世界。
後ろに振りかえっても謎の迷宮。
まるでゲームの中に閉じ込められたみたいだ…。
「ぅえ……。」
半べそをかきながら僕はとぼとぼと長い長い道を歩いた。
歩き出して2、30分は経っただろうか。
階段が有るを見つけ、それを小走りでのぼってみた。
転校先は…
この学校は私立北条学園。
母から聞いた話に寄ると男子校らしい。
僕の新しいクラスは1-Aだった。
担任だと思われる教員に着いて行き、教室へと促された。
沢山の人が僕を見ている。
ざわざわとしている教室の中でゴクリ、と僕の喉が鳴ったのが分かった。
「ははは、初めまして!
今日からお世話になる東雲 真って言います!!
よ、よろしく!」
思い切って言ってみた。
恥ずかしくて前を見る事が出来ない。恥ずかしい。
つむっていた目をうっすらと開け、ちらり、と男子生徒達の方を見てみる。
「「「よろしくなーっ!」」」
「「「問題ばっかのクラスだけど楽しいぜー!」」」
―どうやら皆は僕を受け入れてくれたらしい。
自然と笑みが溢れてくる。
今日から頑張ろう!
