これまで「酵素」の役割についてや、「酵素」には限りがあると説明してきました。酵素についての重要性についてはご理解いただけたかと思います。

酵素が不足すると新陳代謝がおろそかになり、様々な不快症状や病気、老化が引き起こされるのです。今回はそのメカニズムについて少しご紹介したいと思います。

 酵素が不足して新陳代謝が悪くなれば胃や腸などにさらに負担がかかり、消化がスムーズにいかなくなるという悪循環がおこります。腸では私たちの体を守るうえで欠かせない免疫を作る作業が行われています。腸内環境は、食べ物や生活習慣によって大きく左右されます。腸内細菌の総量はほぼ決まっているため、善玉菌が増えれば悪玉菌は減ります。しかし悪玉菌が増えれば、善玉菌は減ってします。善玉菌は体内に侵入してきた細菌や毒素を殺したり、排出してくれます。化学物質や発ガン物質の排出まで行っていて私たちの体を病気から守ってくれる存在なのです。一方の悪玉は様々な病気や痛みを引き起こす元凶になります。腸内環境を整えないと、消化しきれずに体内で腐敗した食べ物が十二指腸でピロリ菌を増やしたり、小腸で再吸収された毒素が血液へと流れ込んだりします。すると、胃腸病や糖尿病にかかりやすくなったり、リウマチやアトピーなどの自己免疫系疾患、腎臓病などの引き金になります。

意外に思われるかもしれませんが、酵素は体の痛みにも関係があります。頭痛、肩こり、腰痛などの体の痛みは、筋肉が強く収縮することによって発生します。なぜ、筋肉が強く収縮するかというと、筋肉の中に体内のエネルギー回路であるクエン酸サイクルの円滑な回転を妨げる乳酸が発生するからです。この乳酸を排除するためにもビタミンB群と、酵素が欠かせないのです。

 毎回同じまとめになりますが、消化酵素を節約して、十分な代謝活動を行い、病気や不快症状を遠ざけるためにも最も大切なことは「過食しない」ことです。そして酵素の含まれた生の食材を取り入れることです。このお話が皆様の日々の健康な毎日の生活に少しでもお役に立てたらと思っております。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

お腹いっぱいに食べたのに、なんだか満足しないなんてことはありませんか?もしかしたら食事のバランスが悪いのかもしれません。概して現代の日本人は食べ過ぎの傾向にあるといわれています。さらに食事内容が、人間の本来もつ生理機能にとって、非常によくない内容であることが多いのです。食べ過ぎると消化不良を起こし、消化されなかったタンパク質のカスなどが腸内に留まって悪玉を増やします。すると、免疫力は低下し、全身にばい菌がばらまかれ、体は病気になりやすい状態になってしまいます。さらには、血液中にルローと呼ばれる赤血球のつながりができてドロドロになり、血行が悪くなり、全身の代謝が悪化していきます。そして、ますます太りやすい体へとなってしまうのです。

酵素は特有の刺激によって分泌されます。例えば、炭水化物はアミラーゼの分泌を促し、タンパク質はプロテアーゼ、脂肪はリパーゼの分泌を促します。ここでは、身近な食品に含まれている酵素について少し説明したいと思います。日々の献立にうまく取り入れて活用して下さい。

野菜編

大根:デンプン消化酵素アメラーゼは、大根おろしで効果倍増

たまねぎ:酵素が生み出す特有の成分が中性脂肪を減らし、生活習慣病を防ぐ

山いも:すりおろして食べることで酵素力を発揮する

アボカド:ビタミンEが豊富な「森のバター」は収穫後に酵素が増える

春菊:豊富なカリウムが心肺機能を整え、細胞内の酵素を活性化する

もやし・アルファルファ:酵素に不可欠なタンパク質をスムーズに吸収する

ニラ:血液循環を促して古い血液を排出し、強力な疲労回復効果もある

にんじん:豊富なカロテンとビタミン群を含み、ホルモンの分泌を促す

キャベツ:すぐれた抗漬瘍作用と消化管に対する効果は生でこそ発揮される

ブロッコリー・小松菜:最強の抗ガン作用を持つ緑黄色野菜

セロリ:生で葉ごと使えば神経性の疲労を回復し、胃腸の働きを正常にする

果物編

パパイヤ:タンパク質は体内の異物を酵素・パパインが強力に分解する

バナナ:酵素とカリウムの働きで免疫力アップ。血圧調整効果も

パイナップル:タンパク質分解酵素が肉類の消化を促進、血液をサラサラにする

りんご:食物繊維のペクチンが脂肪や有害物質を排出、皮には抗ガン成分も

メロン:酵素の働きとともに血液もきれいにする

キウイフルーツ:アクチニジンは皮ごと食べて胃もたれに効果

オレンジ:豊富なビタミンCが酵素の働きを助け、毛細血管を丈夫にする

肉・魚編

刺身:豊富な酵素の力でタンパク質を分解・吸収する

牛肉のたたき:生肉に豊富な酵素リパーゼが肥満や動脈硬化を効率よく予防

発酵食品編

酒かす:麹菌の酵素で3大栄養素を分解。大量のビタミンやミネラルもつくる

味噌:味噌汁には火を止めた後に入れれば、酵素が生きたままとれる

納豆:ビタミンB群は大豆の5倍。納豆菌が作った酵素の驚異の効果

チーズ:酵素が生み出す成分が悪玉コレステロールを減らし、肝機能も強化する

ヨーグルト:乳酸菌が腸内細菌のバランスを整え、有効成分を生み出す

とは言うものの、食事に時間や手間をかけるのは大変なものです。手軽にサプリメントで補うのもよいでしょう。

 前回「代謝酵素」と「消化酵素」について説明しましたが、今回はもう少し詳しく見ていきたいと思います。

 食べ物を食べると「消化酵素」が働き分解され「代謝酵素」と協力して体に必要な部分に運んだりすると説明しましたが、神経や内臓の働き、体温、代謝の調節など、生命を保つための大前提となる恒常性を保つためにも、酵素が欠かせません。遺伝子の発現にも酵素がかかわっています。

酵素のタンパク質と結びつくことで反応を起す「補酵素」も同様に重要です。この補酵素は体内で主にビタミンB郡からつくられます。

 通常、人間の体の中には、数千種類の酵素が存在しているものと考えられます。もしも、その中の大切な酵素が働かなくなったら、人間はどのようになってしまうのでしょう。病気になり、あげくのはてには生きていけなくなってしまいます。ものを考えるのも、夜の睡眠が円滑に行われるのも、脳の酵素の作用によるものです。

 酵素や捕酵素のもととなるタンパク質やアミノ酸、ビタミンB郡、補酵素とともに働くミネラルなどを、栄養バランスのとれた食事から十分に摂取することが、体を健康に保つために重要な条件です。私たちが一生につくり出せる酵素の量は決まっているので、酵素を節約すれば長生き出来るのです。

 そのために心がけたい食生活は、

生野菜は、すりおろせば、さらに酵素が増える

全ての動植物に存在する酵素。もちろん、野菜や果物の中にも酵素が含まれています。このような食物酵素をとると、この酵素が消化をあと押しするので、自分の体内の消化酵素をかなり節約出来るのです。

酵素ぎっしり!果物は食べても太りにくい

低カロリーで、たくさん食べても太りにくいというのも果物の特徴です。朝食を果物だけにすれば、体に有害な毒素の排出が促進されます。

発酵食品の乳酸菌や酵母が、生きた酵素を生み出す

キムチ、チーズ、納豆、味噌、ヨーグルト、ぬか漬けなどの食品の中には、コレステロールや中性脂肪の増加や内臓脂肪の蓄積を防ぐ機能を持つものも多く、腸の調子を整えて、免疫力を向上させる作用もあります。

生肉・生魚で酵素のもとも、酵素もとれる

これらに、生のにんにく、しょうが、ニラ、わさびなどの香味野菜を添えて食べれば、酵素の働きがより活発になり、滋養強壮の効果も期待出来るでしょう。

以上4点に注意し過食をしないことです。献立の中心におき試してみて下さい。

とは言うものの、食事に時間や手間をかけるのは大変なものです。手軽にサプリメントで補うのもよいでしょう。