なにかを得た者や得ようとしている者は、それを得ていない者や得ようとしない者を許さない。
はじめはそうでもないのに、段々とそうなる。
彼らは忘れていくのだ。かつて自分もそうだったことを、時 間とともに。
誇らず、驕らず、見せびらかさずに、得ていることを大切に思えば、それでいいはずなのに。
ときに成果は、人を窮屈にする。
ときに成果は、人を冷徹にする。
ときに成果は、人を潔癖にする。
ときに成果は、人を。
それでも人は成果を求めねばならない。
変態を要求する生命を否定してはならない。
成果も生命も否定せずにいることは、整合性を欠いた矛盾におちいるだろうか。
矛盾に浮遊したままいることは許されない。
でも、誰に?
説明のできないものがまた蓄積していく。
身体のなかに、焼け残った灰が積もるように。
残された空間はもうほとんどない気がしているけれど、
そんな思いなど、ずっとずっとはるか以前から引きずってる気がしている。
発想は平凡に宇宙へ飛躍し、人へ還るすべを知らない。
あるのはただ、しかし、たしかな脈絡の実感である。