病院薬剤師の業務で忘れてはならないのは、


持参薬鑑別です。


私が新卒の頃は持参薬鑑別は1日に1件あるかないかのレベルでしたが、


DPC病院となって以降は、できるだけ薬剤費を抑えるために


入院患者全員の持参薬を全て確認して報告書を作成する業務がかなりの割合を占めてきました。


患者の持参したお薬箱から一つ一つ取り出して数え、


お薬手帳や薬情などて用法用量を確認します。   


当院に採用がない薬剤があれば、


医師に代替薬の提案をしなければなりません。


毎年毎年、この今日の治療薬を参考にして鑑別書を仕上げていました⇊




ただでさえ大変な業務なのに、


一包化されている錠剤ならまだしも、


中身がもはや何なのかもわからない粉砕された粉薬や混合された外用剤、サプリもたくさんあります。


患者さんによっては何百錠もの飲み残しの薬や、


使用期限が切れている薬剤を持ってくる人も沢山います。


薬も1錠ずつ切り刻まれていて、数えるだけでも、かなりの時間を費やさなければならないこともあります。


そして、それらの薬は全て患者さんの持ち物なので、


1錠たりとも紛失するわけにはいきません。


特に眠剤や麻薬などは厳重に取り扱わなければなりません。


以前、同僚が持参薬を確認しようとポーチを空けたらインスリンに針がついたままで、


ポーチを開けるときにその針が刺さってしまいました。


針刺し事故です。


そして運悪くもその患者はB型肝炎の患者。


その同僚はただ業務をこなそうとしただけで、


何も悪いことをしていないのに。。。


結局その子は定期的に採血をして経過を見て、

発症はしませんでしたが


数ヶ月間、検査の結果が出るまで毎回毎回不安だっただろうなー、、、と心苦しく思います。


同じ事が二度と起きないよう、


医療安全委員会や感染症対策委員会で協議し、対策をとり、


我々薬剤師もより慎重に持参薬鑑別の業務に臨むのでした。。。


その⑥につづく。。。