天才数学者チューリングとAI、「知能とはアウトプット」と「ラポール(無意識の思考・感情)」 | 精神科医ブログ、長崎広島原爆・福島原発・コロナ・第二次大戦・北朝鮮ロシア核・児童虐待・DV・レイプ複雑性PTSDの薬物療法

天才数学者チューリングとAI、「知能とはアウトプット」と「ラポール(無意識の思考・感情)」

解読不可能と言われたナチスの暗号機・エニグマを解読し、連合国を勝利に導き、コンピューター開発の基礎を作ったが、不遇な死を迎えた天才数学者チューリング。

人工頭脳の開発を目指し、「知能とは脳が何を考えているかではなく、どう考えをアウトプットするかだ」と問題提起した。

私のPTSD治療を実際に経験した人は知っているだろうが、治療で病因となっているトラウマ(病因化外傷記憶)について直接アウトプット(話し合う)することはほとんどない。「曝露」などするわけがない。

もちろんトラウマを治療の中心に据えるのは、互いに話さなくても(アウトプットしなくても)、わかっていることが前提である(ラポール形成)。

ラポール形成するための「安全確保」、「治療の決意」を確認、強固にすることに多くの言葉(アウトプット)を費やす。

トラウマに関する「アウトプット」「インプット」は患者自身の「無意識(心)」と「意識」の間で行われるようにセッティングするのである。

準備が整ったところで新規向精神薬(SSRI・SDA・セディール・ベルソムラ)単剤少量が期間限定で処方される。

無意識(心)の中で充分な準備ができていて初めて、新規向精神薬は本来の薬理 作用である「トラウマで歪んだ認知機能の改善」により、様々な現象を治療的に引き起こす。 それは例えば抗精神病薬で解離性幻聴を引き起こすなどの逆説的反応だったりする。それに続き患者のトラウマに関するインプット・アウトプットが始まる。

人間の知能がアウトプットされない領域(無意識)に広範に存在することが、開発に数千億円を費やした新規向精神薬により化学的に証明できるのだ。

ラポールを認めない精神科医がそれを使って治せない新規向精神薬で私だけが治すことができるのである。

アメリカが「4800億円」かけた「ロボトミー研究」「Brain Initiative」とそれをベースにした「ニューロフィードバック治療」はDSM的なアウトプットでは精神疾患治療が解決できないとして、脳に直接電子チップを差し込み、脳波というアウトプットに耳を傾けようとした。



その結果はまだ確認できないが、私の化学的治療は結果を出し続けている。