広島土砂災害、2児を亡くした母親の「二重思考」(トラウマ性認知障害)形成への危惧 | 精神科医ブログ、長崎広島原爆・福島原発・コロナ・第二次大戦・北朝鮮ロシア核・児童虐待・DV・レイプ複雑性PTSDの薬物療法

広島土砂災害、2児を亡くした母親の「二重思考」(トラウマ性認知障害)形成への危惧

リフトンが広島原爆被爆者に見いだした「トラウマへの麻痺」「生存者罪悪感」はハーマンが児童虐待・DV・レイプ被害者に見いだした「二重思考」「二重自己」と似ている。前者はトラウマに対する受け止め方をずらす認知の歪みであり、後者はトラウマを受け止める自らの立ち位置をずらす認知の歪みである。
kyupinが父親からの暴力(アビュース)により流血することについて「自分が鼻血を出しやすいから」と。成人してペットより愛されないこと(ネグレクト)に「車を買ったり小遣いをやったり感謝されたはずだ」と。広島原爆放射能恐怖について、知っている同じ被爆二世が白血病で死んだことは、「自分の患者の被爆者で発癌しても長生きしたのがいる」と。いずれも「二重思考」で受け止めている。認知の歪みで恐怖を回避するのはその時は有効だが、やがて破綻する。kyupinは精神科医としてPTSDを否認し続けることで自称精神科医でしかなく、多剤併用大量処方依存症が治ることもない。
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母親は「せめて苦しまなかったら」「痛くなかったのかな」「苦しくなかったのかなって」など2児の死の苦しみを打ち消す「二重思考」の形成に努力しているように見える(あまり成功してないが)。「後悔しかないです」「なんであんなところに家を建てちゃったんだろう」には「ご近所の方とは家族ぐるみの付き合いで、本当にいい方たちに出会えました」で「二重思考」による打ち消しあいか、「二重自己の萌芽」が感じられる。
「夜が来ると失った命の大きさに落胆しています。恐怖が襲ってきます。」

うつ病・発達障害妄想で失われた10年の取り返しがつくのでしょうか。
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