(234)高齢女性が想起した幼子を失ったトラウマ | データベース制圧の精神科医ブログ、長崎広島原爆・福島原発・第二次大戦・児童虐待・DV・レイプ複雑性PTSDの薬物療法

(234)高齢女性が想起した幼子を失ったトラウマ

90歳に近い女性が突然強い幻覚妄想状態に陥り受診しました。普通なら認知症の始まりを想像します。問診票に二歳の時に亡くなった子供のことが記載されていました。古い記録が転写されたのかと思いましたが、確認すると本人がしゃべったとのことでした。リスパダール内用液少量で症状は消失しましたが、子供のことを聞いてみました。普通なら絶対誰も聞きません。60年も前に働くために人に預けていた子供は理由もわからないままに死んだそうです(今と時代が違います)。その死は患者の心にトラウマとして生き続けていたのです。ちなみに長時間話しても認知症の傾向は皆無でした。