応天の門 コミック 1-4巻セット (BUNCH COMICS)/新潮社

¥2,506
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電子書籍もあります。

ネットで話題になっていたので読んでみましたよ~

熱い(?)男の絆という意味では、陰陽師と同じ路線のコミックです。
名探偵には必ずパートナーあり。

ティーンエイジャーの菅原道真のパートナーは在原業平でございます。
あちこちの女性をつまみ食いしていて、光源氏のモデルともいわれるお方ですね。
伊勢物語などでは、藤原高子サンとも恋愛関係にあったようです。
高子さんは、清和天皇の女御、のちの皇太后。
本当のモテ男の証は、最高の女性を手に入れることなのかも・・・

閑話休題。

本作では、道真さんが陰陽師だとか鬼道を使うわけじゃなく
理路整然と理系男子な感じで謎を解いていきます。
もっとも死してのちに天変地異を起こし天満天神さまとして信仰されるのですが(笑)
ワタクシもかつてティーンエイジャーだったころ
太宰府天満宮のお守りをいただいたものです。

平安時代というのは、案外と生臭くて
藤原家が隆盛を誇れば、対する政敵はハンパなく
暗闇の中で、足の引っ張り合いが行われています。

なまじダークサイドでやるもんだから怪異として捉えられますが
道真サンには通じません。
業平さんが怪異にあったとき、道真サンは「だから呪いなんてないと言ったでしょう。物事には全部ちゃんと原因があるんですよ」と言います。

まるでどっかの憑き物落としみたいですね。
「この世には不思議なことなど何もない」(笑)
京極堂が好きな人には、本作もぜったいハマるはずですよ。

ティーンエイジャーの菅原道真サンは、菅原家の三男ということで「菅三(かんさん)」と呼ばれています。
長男はすでに鬼籍に入っているのですが、それも実は藤原家が絡んでいます。
道真サンは少年ながら、その賢さでジーッと観察しているのです。
そして艶福家である政治家の業平サンが相談にやってくるという図式。
藤原家との闘いをベースに、業平サンの恋愛などを絡めたコミックです。
大変、大人向け(エッチという意味じゃありませんあせるヨ)


ところで藤原とはご存じのとおり、中臣鎌足が賜った姓ですから、開祖は藤原鎌足です。
前のブログ「天智と天武 中村真理子 ネタバレあり」にちょうど出ていますね。
藤原四家とは、鎌足の息子の不比等の息子がそれぞれの家の初代となります。

藤原南家 - 藤原武智麻呂(むちまろ)
藤原北家 - 藤原房前(ふささき)
藤原式家 - 藤原宇合(うまかい)
藤原京家 - 藤原麻呂(まろ)

この中で藤原道長を輩出するのは、北家です。
業平サンと恋愛する高子サンも北家の方ですね。
後々、近衛家や一条家が出てくる名門中の名門です。
それゆえに政権確保のための手段は問わず。
泣かされる人々も多かったんでしょうね・・・

道真サンも歴史だけみると・・・さぞ悔しかったと推察されます。
現在5巻まで刊行中。
先が楽しみですね。

平安ワールドに浸るにはぴったりの本作。
おススメです。