続きです。



おもな登場人物



離婚の理由を聞いてから、結婚を認めるかどうか判断する

というのは建前で

徹底的に反対するネタを集めるためのイベントだったな…と感じました。


そして、ひとしきり不毛なやり取りが続いたあと

カマ子が口にしたのは…


「離婚した前の旦那さんが、再婚相手のオト次郎を包丁で刺しにきたりしたらどうしてくれるの?」


という質問。


…なんて極端な妄想なの???と驚きましたが

それに対しては


「離婚の話し合いもスムーズに進みましたし

相手方にワタシへの、そんな執着もありません。

今も一切連絡は取っていませんし、オト次郎さんにどうこうということはありません」


と説明しました。


なぜ、そんな妄想を抱いて心配したのかは…

実はアネ代の離婚劇が影響していたと知ったのは

もう少し後になってからでした。


アネ代伝説






その日、実はアネ代も実家に帰省していました。


カマ子は

「姉のアネ代も紹介しておくわね」

と呼びに行きましたがアネ代は最後まで顔を出すことはありませんでした。



カマ子はオト次郎くんがどれだけ優秀だったか

どれだけ母思いの良い息子なのかをひとしきり話して

「いいもの見せてあげるわ」

と、大学の卒業証書まで広げだしました。


オト次郎くんはわりと名のある大学院を卒業しているので、カマ子はそれが自慢のようでした。


「こんなに優秀な息子ってこと、蘭子さん、分かってる?」


「この子を大学院まで出すために、私もパートで頑張ったのよ…」


と何度もアピールしてきました。


でもオト次郎くんが


「え?オレの学費のためのパートだったの?」


と聞くと


「ううん!ううん!違うの!お母さんのお小遣いになると思って、ちょっとパートに出てただけよ❤️」


と急にキャラが変わっていました。

オト次郎くんに媚を売るような雰囲気に少し戸惑いました。




〇〇大学の大学院…

さぞかし勉強ができたのだと思うし

オト次郎くんも、絶対に行きたいから頑張ったと言ってたから素晴らしいことだけど…


子どもの優秀度合いで自分の子育ては正解だったと確認するタイプなのかな〜と感じました。






しばらくの間、カマ子の息子自慢リサイタルを聞きオト次郎くんの実家をあとにしました。



帰り際にカマ子は


「これからもお・と・も・だ・ち・と・し・て、オト次郎と仲良くしてやってね」


とお友達をめいっぱい強調して見送ってくれました。



オト次郎くんは


「ごめんね。ありがとうね。あとはオレが説得がんばるからね。」


と、先が見えないなりに決意を新たにしてくれたようでした。



カマ子の感想としては…

離婚の理由は納得できないから、結婚には反対だけど

ワタシの外見が、思っていたより良かったらしく

外見は褒めていたとのことでした。


ただ、それをアネ代が耳にしてしまったため

また新たなトラブルが巻き起こってしまうのですが…


それはまた別記事に書くことにします。