「往く日々」 夏の風が遠くのブランコを揺らせば忘れられない記憶が緩んだ水道の蛇口のようにぽたぽたと落ちて行く口の中を切った時のような生温い血の感覚大切な物ばかりを失うこの人生に希望などないそう言い放ちながらも私は軋んだ音に耳を澄ませる決して見えない目印のように呼吸が出来ない魚のように浅瀬だけを探して