「メトロ」地下鉄の風に皆が吸い込まれていく季節も雑音も銀紙に包まれた世界から皆がそれぞれの場所へと帰っていく誰かの声がこだましてさっきまでの空は遠ざかる私を送ってくれる貴方の手を離す時背中越しにはいつも月が見えていた悲しい程に空気が澄んでいた貴方がくれるぎこちない優しい眼差しが胸を離れないまま隠れるように泣くどうして私達は出逢ったのだろう違う場所に帰らなければいけないのにセンチメンタルな問い掛けを今日も青い電車が迎えに来る。