「月船」 夜のプールに囚われた 完成したのに底に沈んだ フェンスの先に何があるのか 今の僕には解らない 長い髪の君は人魚のように 僕の上を通り過ぎて行く 決して届かない想いと この季節の中で寄り添う 強い風に立ち向かう 君の青春の中に ほんの少しでいいから僕を置いて ―彼がもうすぐ迎えに来る その時には蒼い鏡の底に 僕はそっと身を潜めよう