僕は基本、地上波テレビは見ない。

もはや見る価値など微塵もないとさえ思っている。

 

だがドラマだけはかろうじて録画視聴で観ている。

 

「このクールはドラマは4本に絞られた」と書いたが

最終的には3本になってしまった。

 

 

最後まで観ていたのは、

『コタツがない家』

『セクシー田中さん』

『いちばんすきな花』である。

 

 

『コタツがない家』

 

金子茂樹先生のオリジナルドラマ。

今どき珍しい「正統派ホームコメディ」。

 

金子茂樹先生と言えば

「俺の話は長い(2019年、日本テレビ)」
「コントが始まる(2021年、日本テレビ)」

など、

ダメ男を書かせたら右に出る者はいない

ダメ男専門脚本家なのだ!(冗談です)

 

今回のダメ男は

ダンナと息子と父親の3人。

なんといつもの3倍だw

ドタバタっぷりが3倍で実に面白かった。

 

僕のカミさんなんか特にはまっちゃってw

なにしろリアルで

ダメ亭主とダメ息子とダメ母親(父親じゃないのが残念)の

3人の面倒をみてるから

主人公の万里江さんの気持ちがよく分かるのかもw

 

 

 

 

 

『セクシー田中さん』

 

芦原妃名子先生が『姉系プチコミック』(小学館)に連載中で

単行本の累計部数が100万部を超えるマンガが原作。

 

 

何と言っても主演の木南晴夏さんがスゴイ!

昼間は地味なOLで

夜はセクシーなベリーダンサーの“田中京子”を

まぁ見事に演じてる。

だって木南さんと言えば「勇者ヨシヒコ」の“ムラサキ”ですよ?

一方“田中さん”は地味で華やかで、

もう、“ムラサキ”と同じ人とは思えない。

 

木南さん、ベリーダンスもしっかり練習しているのだろう、

とても魅惑的な踊りを見せてくれている。

 

それに比べて

ベリーダンス教室の講師役の「高橋メアリージュン」とか

還暦を超えても現役の有名ベリーダンサーと言う設定の「未唯mie」とか

少しは木南さんを見習ってほしい。

へったくそ過ぎて見るに堪えない。

役をなめてるとしか思えない。

 

でも一本芯の通った“田中さん”の生き様が魅力的なので

ドラマ全体としてはとても元気をもらえる佳作だ。

 

 

 

 

 

さて…。

問題は

『いちばんすきな花』だ。

 

前述のブログで生方先生が凄い人だと紹介した。

事実、最後の最後までセリフの耳触りは良かった。

 

でも、このドラマ、僕には「画のついたラジオドラマ」って感じだった。

だってセリフだけで物語が進むから画面見る必要ないんだモンw

実際、ながらで別のことをしながら

画面を見ずに観てました

 

で、僕に付き合ってみていたカミさんの感想は

「セリフがめんどくさいドラマ」

だそうだ。

「普通に言えばいいものを

気取った言い回しが鼻につく」んだとか。

 

僕が言ったんじゃないよ。

カミさんが言ったんだからね。

 

 

でもあれだね。

さすがに、たまたま知り合った主人公たち4人が

実は全員美鳥ちゃんの関係者だったとか、

正直、自主映画でも恥ずかしくて書けない

視聴者をバカにしたドふざけた展開にはドン引きだったね。

 

 

そしてなにより

「男女間で友情は成立するのか」

とか大仰なテーマを掲げてたくせに

その回答をドラマで語るのではなく、

主人公の潮ゆくえが、ドラマの途中から出てきた美鳥ちゃん

 

ゆくえ「ねぇ、男女の友情って成立するの? しないの?」

 

って、セリフとして直接聞いちゃうのってどうよ。

しかも、それに対して美鳥ちゃんの答えが、

 

美鳥「どっちでもいいんじゃない?」

ゆくえ「だよね。どっちでもいいよね」

美鳥「人それぞれだからね」

ゆくえ「だよね。人それぞれだよね」

 

なんだこれ。

あまりにも酷すぎないか?


 

あのさ。

そんなのコッチは初めから分かってるのよ。

「男女の友情」なんてどうでもいいって。

 

そんなどうでもいいことを敢えてテーマにして

そのテーマを堂々とプロモーションしておいて、

その答えが「人それぞれだからどっちでもいい」

バカなの?

 

「どうでもいいテーマの回答がどっちでもいい」って

このドラマ、「どうでもいいドラマ」だったんだと

自分で言っちゃってるんだぜ?

 

 

カミさんは見抜いてたんだろうな。

セリフだけ気取った中身のないドラマだって…。

 

生方先生、がっかりだよ…。 ┐(´д`)┌

 

 

 

 

 

 

 

少なくとも

やしの木 Peppermint Film Workers since 1984 やしの木

は、テーマを投げ出したりしていません。