泉谷流M&A熟成
泉谷直木社長の就任以降、4期連続で営業最高益を更新するなど
業績好調なアサヒグループホールディングス(GHD)。
成長のバネにしたのが大胆なM&A(合併・買収)戦略らしい。
就任6年目の今期を社長としての集大成と位置付け、
アサヒ飲料とカルピスの統合を検討するなど
グループ内再編も進化させるようだ。
「今は案件が来るたびにギラギラしていますよ」
と次の企業買収へ執念を隠していないようだ。
MJ紙面には聞き手・日経MJ編集長 下原口徹として
対談形式で文章が続く。以下主な内容(敬称略)
(MJ)人口減が進む中、海外に目を向けがちですが、
国内市場を重視してきましたね。
(泉谷)「国内での数量は明らかに縮小していますが、
見方を変えれば、人口が1億超の国は世界で12カ国しかない。
ビール市場も数量では世界で7~8番目ですが、金額では3番目。
飲料も金額では米国に次ぐ2番目の市場。
国内がダメだという発想はやめるべき。
国内にもチャンスはあります。
国外へ出ろ、出ろと言われますが、例えばビールでは上位4社で
シェア50%超えという上位集中。
競争が激化する中で本当に勝てるのか。
よほどの経営ノウハウ、人材、現地のパートナーを持っていないと
勝てません」
(MJ)国内のM&Aで重視していることは。
(泉谷)「和光堂は医師だった創業者が乳幼児が健康に育つ環境を研究し、
日本で初めて小児科を作った。
こうした創業者の理念がすごく大切です。
天野実業も、カルピスも創業者の魂、風土がある。
調子が良くて、もうかっている会社を買うのも分かりますが、
ケミストリー(化学反応)が我々と合うかどうか。
机の上での議論では見えない世界が非常に大事なのです」
(MJ)社長就任直後はハウス食品のミネラル水の事業買収や
中国・頂新集団へ出資しました。
(泉谷)「強みをつくり、弱みをどう消すかと考えていました。
これから10年後に市場が縮み、店頭も縮小する。
となると1カテゴリーあたりのブランド数が減る。
つまり1位か2位、あるいは新価値のある商品しか生き残れない。
当社の商品構成で弱いのは水やお茶でした。
伊藤園やコカ・コーラに届かない。
ブランドで取れる物は取ろうというのはありました。
自分たちで開発するよりM&Aの方が早い。
ブランドを買うということは時間を買うということ。
ポーラ・オルビスHDからミンティアを購入したのも同じ理由です」
<ヒント>
アサヒグループホールディングス(GHD)、
泉谷直木社長のコメントを読むのは初めてだ。
納得の企業M&Aと成長戦略。
一本筋が通っているように思う
紙面にはカルピスのM&Aや今後の事業戦略等々の内容が続く、
濃い内容だ。
企業の規模は違っても、中小企業でも十分応用ができる話だ。
一読の価値がある。
今後のアサヒグループホールディングス(GHD)のM&A企業が気になる。
トップ記事が気になった人は駅などでMJを購入してくださいね。
では、また!
