非常に残念なことが起きてしまいました。
『セクシー田中さん』の原作者である方が自ら命を絶たれた件です。
脚本を巡ってのトラブルがあるみたいだなと最近認識したばかりだったのですが、こんな結末になろうとは。
調べたところ僕と同学年の50歳。
しかも数日前にその節目の年齢を迎えたばかりだというのに・・・。
まず、最初に。
ここで触れてませんでしたが、前クールの2023年10-12月期で観たドラマの中でこの『セクシー田中さん』が最も面白かったと思っています。
初めはふざけたタイトルで気に入らなかったし、主演の木南晴夏がそれほどタイプじゃないというのもあって見送ろうと思っていて。
ところが彼女のベリーダンスがなかなか見事だという評価を目にしたのと、それからめるること生見愛瑠の演技が見たいのとでTverで観てはまった口です。
漫画が原作だということは聞いていましたが、全く見たことなかったですし、更にはまだ連載中ということも知りませんでした。
その前提での話ですが、ドラマは非常に面白かったと思います。
結構深い台詞もあったように思いますしね。
まあこれが今となっては原作通りなのか脚本家の作品なのか疑問に思ってしまいますが。
それはともかく。
面白かっただけに最終回の終わり方が何かなあ?というのが正直な感想でした。
で、今回の騒動で最終回とそれにつながるその前話の2回を原作の方が脚本を担当されたと知り。
僕個人は面白く観ていたわけですが、1-8話は原作者の意図とは違うものであったそうで。
最終回がああいう形になったのも原作が依然連載中だからだったそうで、それなら納得かなあと思っていたところにこの訃報。
個人的には原作が完結していない作品を映像化することにはリスクしかないと思うのですが、これって結構あるケースなんでしょうか??
原作が完結していれば、どちらも別の作品として楽しむことができると思うんですよね。
「やっぱり実写化は失敗だったね」とか、「意外に良かったんじゃないの?」とか。
更には映画・ドラマが良かったから原作を見てみようかなってな流れもあるかと。
ところが今回の場合だと。
僕も含めてドラマ自体は好評だったんじゃないかと思っています。
原作を知らない人に限った話なのかもしれませんが。
でも、ドラマから原作を読み始めた人が面白くないとか言い始めたらたまらないですよね。
本末転倒というか。
完結した作品ならいいですけど、連載途中なら作者の耳に否が応でもその意見が届いてしまうわけで。
創作活動に少なくない影響を与えることは間違いないかと。
脚本家の方が叩かれているようですが、真実がよく分からないので何とも。
あちらはあちらである程度自由に脚色できるような権限を与えらていたのかもしれませんし。
間に入る日本テレビと小学館、特に今回の件で言えば作品が未完だったんですから小学館の方がもう少し守ってやれなかったのかなあと。
日テレはこう言ってしまえば何ですけどドラマの視聴率さえ取れればその後の原作の売り上げなんか関係ないわけで。
まあこの辺りのことを鑑みるに、やはり未完の作品を映像化することはリスクしかないと思います。
今後は他のテレビ局も及び腰になるでしょうし、これはこれで良い流れなんじゃないかと思いますよ。
ただそれにしても。
どんな理由があるにせよ死というのは切ないですねえ。
ご冥福をお祈りいたします。