巨人が提唱するDH制のセ・リーグ導入ですが、4-2で反対の方が多く、見送られることに。

昨今よく言われるパ・リーグとの実力差を埋めるのが目的と言われていますが、果たしてそうなのか。

 

今年の日本シリーズに関しては原監督の決断で全試合DH制を採用した上に、巨人は京セラドームをホームにして戦いましたから完全アウェー。

言い訳にできるというだけのことですが、今年の完敗は無視するとしても。

去年は東京ドーム且つDH無しというホーム状態で0勝2敗ってことなんですよね。

 

当たり前ですが、全く同じ戦力ならDH制の方が得点力が上がって強いという事になります。

守備面からは一部例外もありそうですが投手が投球に専念できるというメリットもあるそうな。

ということでDH制を採用した巨人とそうでない巨人が戦った場合、相応の差をつけて前者が勝つことでしょう。

 

一方でDH制を採用したソフトバンクとそうでないソフトバンクが戦った場合はどうでしょうか?

これも勝つのは前者ですが、後者に至っては普段投手は打撃練習をしていないんですからこの両者の差は巨人のそれより大きいことになります。

その状況においても巨人はソフトバンクに勝てなかったわけですね。

つまり巨人(セ・リーグ)とソフトバンク(パ・リーグ)の地力の差は相当開いているという事になるんじゃないかと。

ということで、DH制を採用してこの差が詰まると考えるのは実に安直です。

 

他にDH制採用のメリットとしては投手の負傷が減ることだそうで。

これは実際にデータもあるようで、まあプラス面といって良いでしょうね。

 

あと原監督のコメントとして、DH制を導入した方がレギュラーの数が増えて子供たちに夢を与えられる、教育上好ましい、ってのがありました。

少子化が進むこの日本で何言ってるんでしょうね?

それに何もせずに与えられる一枠に競争原理が働くのかな?

日本の野球レベルは下がる方向に行くと思います。

出場機会が増えるという声も、寧ろ投手交代に伴う代打の起用機会が減って反対の効果になるという意見の方に賛同します。

 

そもそも僕はDH制自体好きじゃないです。

古い考えかも知れませんが、野球というのは9人でやるスポーツで。

そんな中で漫画ではMajorの吾郎くんのような投打ともに一線級の選手がいて、しかもそれを実現する大谷翔平のような稀有な選手が出てくるから面白いんで。

 

一部例外を除けば甲子園で活躍するような投手は上位打線を打っていることが多く。

下位に回った投手たちだって小中学生の時はほぼ例外なくクリーンアップを打っていたと思います。

今や自動でアウトと計算されてしまう投手が多い気がしますが、昔は僕の応援していた巨人に限っただけでも堀内、江川、斎藤、桑田なんかは9番でも気の抜けない打者だったと思います。

 

原監督は子供たちと仰いますが、小学生のころから投手専業、打者専業に徹した子供が将来大成するでしょうか?

前者は一定数活躍するような気もしますが、後者はねえ・・・。

誰とは言いませんが、鳴り物入りで北海道に行ったあの人も守備がイマイチだから使い辛く、またそれ故に打撃にも悪影響が出ていると思うのですが。

 

まあ既にDH制を採用しているパ・リーグが止めるわけないでしょうから、不本意ですが統一するならセ・リーグへの導入しかないでしょうね。

僕の希望としてはDH制云々より、一リーグ制ですから。

狭い日本なんですから各地にチームを散らしたって大したことないでしょ。

実際北海道と九州にチームがあって移動がきついはずのパ・リーグの方が強いんですから。

 

今や同じ都道府県に複数のチームがあるのは東京都の巨人とヤクルトのみ。

四国にどちらか移せば綺麗に散ると思うんですけどね。

もしくは北陸ほか、日本海沿岸のどこかに。

 

全国紙とは言えプライドが高そうな読売がオーナーの巨人が動くことは無いでしょうが、こちらも全国ブランドのヤクルトならどこに行ってもいいような気が。

日ハムとか楽天とか、その本拠地に何の所縁もなさそうな企業もあるわけだし、でもどちらも日本一になって成功していると思います。

王者・ソフトバンクだって孫さんがたまたま九州出身なだけであって、移転したのはダイエー時代でソフトバンクという企業にとって関連性は無いはずです。

 

ヤクルトさん、真剣に考えてみませんか??

ファンにとっては東京音頭が使えなくなるのがネックかもしれませんがね・・・。