猪瀬都知事が日本標準時を二時間進めることを提言するんだとか。
はっきり言って愚策でしょう。

ご存知のとおり日本の標準時は兵庫県明石市を通る東経135度に由来するわけです。
若干西よりではありますが、無理の無い決め方だと思います。
と言いますのは、何度もここで書いていますが今居るシンガポールはかなり無理していると思うわけです。
本来なら地理的にGMT+7で日本と二時間の時差があって然るべきなのですがGMT+8を標準時として採用していますからね。
朝が暗くてかないません。

日本で二時間進めるとなるとこれ以上のことが起こるわけです。
まあ一時間ならまだ理解できなくもありません(それでも断固反対ですが)。
GMT+10となるのは東経150度ですからね。
択捉島と南鳥島の間という極めて非現実的な位置ですが、日本を通過しているといって良いんだと思います。
地図を見ると日本の領海を通っているかというとなかなか怪しそうですが。

ところが二時間進めたGMT+11となると東経165度ですから、完全に日本を外れています。
これで何で日本の標準時を名乗れるのか意味不明ですよね。
今の標準時だって九州に暮らしていたときは朝が暗いなと思っていたのに、こんなのを取り入れたら真っ暗ですよ。
福岡の場合、冬の朝の日の出が9時半で夏の夜の日の入りが21時半なんてことになるわけです。
日本中おかしくなると思いますけどね。

知事の意図としては金融市場を世界中で最も早く開きたいからなんだとか。
それならその分野限定でいいじゃないですか。
他を巻き込まないでほしいですね。
そもそもメリットよりもデメリットの方が大きい気がします。
まあ実現しないでしょうね。