今年も残り一週間となりました。元気にお過ごしですか。

私はここに来てまた胃をやられ、やや苦しんでいます。

なんとか机には向かえますので、まあ大丈夫でしょう。

みなさんは、くれぐれもご自愛くださいね。

さて、本日発売の『週刊読書人』2021年12月31日号に
井上順孝『神道の近代 変貌し拡がりゆく神々』(春秋社、2021年)の書評を書きました。

 

 

宗教学・宗教史学の大まかな流れや現状についても触れましたので、お手に取って頂けると幸いです。冒頭からペッタッツォーニが登場します。

 

 

追記

 

イタリアの指揮者ジョヴァンニ・アントニーニが二つのオケ*と共に、

ハイドンのシンフォニー全曲録音に取り組んでいます。

2032年のハイドン生誕300周年に向けた大プロジェクトです。

映像も適宜公開されており、愉しみのひとつとなっています。

 

イル・ジャルディーノ・アルモニコ(Il Giardino Armonico)

 アントニーニらが創設した、ピリオド楽器によるアンサンブル

バーゼル室内管弦楽団(Kammerorchester Basel)

 録音ではピリオド楽器を使用。ホリガーとの一連のシューベルトも秀逸

 

ヴィーンからハンガリーに向けて南下するとアイゼンシュタットという小さな街に着きます。

そこにはハイドンが勤めていたエステルハージ家の宮殿、ハイドンの家、ハイドンの柩が収められた教会があり、この世界で最もハイドンの近くに行くことができる場所です。

(アイゼンシュタットにあるSchloß Esterházyがエステルハージ家の第一の住居で、1760年代後半に一家はハンガリーのフェルトゥードにあるEsterházy-kastély(1766年完成)に移りました。)

 

バロック様式のエステルハージ城(宮殿)には、抜群の音響で知られるコンサート・ホールがあります。よい演奏はより素晴らしく、つたない演奏はよりまずく響くホールですので、ハイドンが率いたアンサンブルは、初見演奏ができる少数精鋭の技能集団だったのでしょう。

 

ハイドンのシンフォニーは、成熟した大人が成熟した大人のために書いた音楽ですよね。

そこには、ささやかな励ましとともに、黙って受け入れること、そして静かに諦めることが存在しているように感じます。

それなのに、「オール・ハイドン・プログラム」の演奏会って少ないんですよね。残念です。