坂本龍一のアルバムでは初期の「音楽図鑑」「未来派野郎」以外では「1996 / Ryuichi Sakamoto」がいいな。過去作品のピアノ、ヴァイオリン、チェロによる再録音。その後のモレレンバウム、ジュディ・カンとの「Trio Tour 2012」にも通じるミニマル。夜聴くとしんみりする。
坂本さんは新津章夫のインクスティック六本木のライブにもちょくちょく来てくれていた。「I/O」の担当ディレクターで、その後YMOマネージャーだったY・I氏は「新津の曲を聴かせたことがあって、坂本も面白いねと言っていたので一度会わせたかったんだけど…」と言っていた。その頃はYMOは世界ツアーの真っただ中だったし、結局はかなわぬままに二人とも鬼籍入りしてしまった。
新津章夫は現代の音楽はおいてドラムが入ることで”七難隠す”面があり自分の音楽には極力ドラムは用いらないようにしていた。人伝に聴いた話では坂本さんも同じ考えを持っていたとのことで(YMOの音楽は別として)、二人から生み出されるケミストリーは気になるな。残念なことをした。
もっともあらゆる共演のオファーを断り続けてきた新津章夫のこと、相手が誰であろうと素直に受け入れることはなかっただろうけど。そうしてみると最初で最後の共演となったアンドレアス・ドーラウさんとはなぜやる気になったのだろう。チャンスがあったらドーラウさんに聴いてみよう。