一般的に豆柴と言ったらどのような犬を想像するでしょうか?
当店のホームページでも紹介していますが、柴犬よりもさらに小柄な柴犬、いわゆる『豆柴(まめしば)』という犬種は存在しません。
日本には、北海道犬・秋田県・紀州犬・甲斐犬などの犬種がいますが、柴犬はその中でも唯一の小型犬とされています。
ですので、もともと他の日本犬と比べると小柄な犬種ではありますが、標準サイズ【雌:体高36.5cm(±1.5cm)、体重7~9kg位、雄:体高39.5cm(±1.5cm)、9~11kg位】よりもさらに小さなサイズが豆柴といわれる柴犬だと言うことになります。
確かに、まれに小柄な柴犬が生まれてくることはありますが、これは人の場合にも体格の大きい方や小さい方がいるように、それぞれの個体によって多少のサイズの違いはあります。
無理やり小さな柴犬にしようと、幼犬時の食餌制限により成長を抑制し小さく育てたものを豆柴と称していたり。
普通の柴犬の子犬を豆柴として紹介して、その結果として飼っているうちに豆柴とは言えないほど大きくなってしまったり。
または、たんに近親交配を重ねれば小型になると間違った知識のもとに繁殖を続ける繁殖家もいる。
などという話も耳にします。
このようにして生まれた柴犬は、短命になったり繁殖能力の低下などの各種障害が出る場合があります。
しかし、一般的に小さい柴犬が人気があることもあって、販売業者の中にはもともと『豆柴(まめしば)』という犬種は存在しないのに、実体のない架空の団体名義の血統書を偽造発行して無理やり小さくした柴犬を販売しているところもあります。
人を騙したり、無理やり小さく柴犬を育てたりする販売業者はもってのほかです。
偉そうなことは言えませんが、私も小さな犬がいつまでも子犬みたいで可愛いという気持ちも十分にわかります。
ですが、柴犬のみならず、はるか昔から脈々として受け継がれた血統から生まれてきた犬らしい犬の本来の姿を少しでも多くの方が理解して、犬と共に楽しく暮らしていたら、そんな業者たちも少なくなっていくのではないかと思います。