一年前の今日、二部大学生の娘が鍵を無くし、朝のバタバタした中、私の鍵を渡して出勤した。



そして17時前に届いた娘からのメール。



『鍵持ってきちゃったから、帰るまで待ってて』



見守りカメラで寝ているマロンを見てはいたものの、気が気じゃなかった。


不幸中の幸でお隣が18時30分過ぎに帰宅して、頼み込んでベランダから入ることができた。


47歳、更年期初期、人間必死になれば自分の胸ほどもあるベランダの柵に登り、伝い歩きだってできるもんだ。



見守りカメラを見ながら、ベランダを開けた。


脱衣所で寝ていたマロンは、私の帰宅に全く気がつかない。


そっとそっと、靴を持って通り過ぎた。



脱衣所を通り過ぎたところで、ん?ってマロンが頭を起こした。


(フフ…かわいい…ラブ


玄関で見守りカメラを見ながら、一人萌え微笑む。



「マロン、ただいま」


声をかけたら、ゆっくりと起き上がって、お帰りのお出迎えをしてくれた。



その後、夕飯に鶏肉を食べてたら、フッと思い出し、マロン用に鶏肉を焼いて、中の部分だけ1センチ程度に切って、投げてみた。


思いもかけず食いついたマロン。



それはマロンレオンが若い頃、フードを食わず嫌いした時に、遊びながら食べさせていたやり方だった。



若い頃のようなキレのある動きではなかったけれど、久しぶりに遊び食べをしたら、胸が締め付けられるような懐かしさが湧いてきた。


「こうやって、この子達を育ててきたんだ。一緒に過ごしていたんだ」


確か、鶏肉を30gくらいは食べてくれたと記憶してる(ここに書いてあるのだけど、辛くて読めない)。



その夜は、遊び食べで動いたからだろうか、おしっこもしたし緩いうんちも出たから、大事をとって排泄程度の散歩も出なかった。


そのことを悔やんではいない。



ただ、ただ、愛犬のために年甲斐もなくベランダから侵入した自分、最後に遊び食べを思い出した自分、それに応えてくれたマロン。


自己陶酔と言われるかもしれないけれど、私とマロンの11年間の絆の証だと思ってる。