2年前のエントリーに書いた、オラが修道院。
去年の誕生日は、超スペシャルに妹とロンドンに行ったのでスキップしましたが、
今年はやっぱり戻りたくなって、また24時間行ってきました。
子どもが大きくなってきたからか、初めて行ったときみたいに、
一人きりになりたい
静寂の中でゆっくり本が読みたい
…というアツい気持ちは実はあまりありませんでした。
仕事はあの頃より増えたし、毎日忙しいけど、やっぱり手が離れてきたからかな。
自分の時間も、それなりに持ててる気がする。
とはいえ、歴史的な建物の中で、一人っきりで、海の見える部屋で、鳥の声と鐘の音を聞きながら、たくさん本読んでデジタルデトックスっていう時間はなんとも捨てがたい。
インターネット、完全に切ります
なので、今年もさくっと行ってきました
ぼくたちは誕生日は友達といたいけど、おかあさんは一人になりたいんだね〜
としごくまっとうなツッコミを入れる次男。
家族ともいたいんだよ戻ってきたらお祝いしてね
と愛を振りまいて、修道院へ。
(前にも書いてますが、修道院として機能しているわけではなく、昔修道院だった建物、というだけなのですが)
今年も元気に迎えてくれるガチョウくん。
全部部屋空いてるよ、どこがいいと聞かれたので、
迷わずバルコニーのある部屋を指定。
こうやって椅子を出して、おひさまの光を浴びながら紅茶飲んで本読むのが最高
今年持ってきた本たち。
オースターのニューヨーク三部作は、それこそ去年同じ時期にロンドンで買ったもので、最初の2作がまあまあだったのでそこで止まってたけど、この機会に終わらせたら、3作目は読み応えがありました
ドイツ語のDamit du mich nie vergisstは、もうかれこれ5年ほど読み続けてた本で…ドイツ語だからなかなか進まない💦
疲れてやめて、しばらく間があくと、前に読んでた内容忘れて少し戻る…という、3歩進んで2歩下がる〜みたいなことをダラダラ繰り返していたので、今年は気合い入れて読み終えました
もはや執念
Memory Booksという映画ができるまでの行程について書かれたノンフィクションで、映画もそのうち見たいです。
メモリーブックというのは、エイズにかかった親が子どもたち一人ひとりに遺すアルバムのようなもの。もう死んでしまった家族のこと、その子が生まれたときのこと、楽しかった思い出、親がいなくなっても記憶は残るように、写真と一緒に記されたものです…悲しい
友人に借りた『シャネルの真実』。思っていた以上にフランスの現代史について詳細に語られていて、気分的に重すぎて数カ所飛ばしたりもしたけど、なかなか読み応えがあったかな。
さだまさしの『解夏』ーなんで家にあるかわからない本① 誰がくれたんだっけな。
なんとなく手にとってみたけど、どれもとても心温まる話で、人をもっと信じてみたくなるんじゃないかな。
読んでよかったって思いました。
そして有吉佐和子の『非色』ーこれもなんで家にあるかわからない本②だけど、めちゃめちゃ強烈だった
どういう本かもわからず、これ読んでないな、ってとりあえず持ってきたんだけど、衝撃。
これ、多言語に訳されて然るべき1冊だと思う。人間の本質をついてる。
戦後米兵と結婚して、アメリカに渡った日本人女性がニューヨークで貧困や人種差別と闘って生きていく様を描いた小説なのだけど、プエルトリコ人が黒人以下とみなされていたなんて全然知らなかった
他にも白人社会のなかでの差別とか、当時ニューヨーク州では中絶が禁止されていたとか、社会的背景もしっかり盛り込まれていて、そして主人公がたくましくて、ほんと、全力でオススメの1冊
『鴨川ホルモー』はまあまあだったな〜。最近万城目学の小説をたくさん持っている友人から何冊か借りて読んでみたのだけど、これよりも奈良が舞台の『鹿男あをによし』のほうが断然楽しめた。そしてその後に借りた『偉大なる、しゅららぼん』はさらに面白かった有名な『プリンセス・トヨトミ』はなんかぶっ飛びすぎてて個人的にはイマイチ。
Boundaries with Kidsは、日本でも一時話題になった『境界線(バウンダリーズ)』の著者が、子育てにおける「境界線」に焦点を当てて書いたもの。
久しぶりに読み返しましたが、他の本にも書かれていた、子育てにおける大切な哲学やアイデアが満載で、うちの3人のことをそれぞれ思い浮かべながら、引き込まれるように読みました。
また定期的に読み返したいです。
今年は修道院を出た後、窓から見えていた十字架のある丘に登ってみました。
ふもとまで車で行けたから、5分ぐらいで登れちゃった
そこから、さっきまでいた修道院の建物が見えて、なんか感慨深かった〜
きっとまた来るからね