ロシアのウクライナ侵攻
キエフ陥落も時間の問題
テレビ画面に映し出される戦車、
戦火から逃げようとするどこまでも続く車のテイルランプ、
そして、
捧げる祈り
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『ママ、今日、友達も迎えに行ってくれないかな一緒に行きたいんだけど・・・』
『勿論、いいよ』
『あの子、いつもは自転車だけど、今日は車じゃなくちゃ、寒いもんね』
『そりゃそうだ迎えに行こう』
そして、ゆうの友達を彼の家にピックアップして二人を目的地まで送り届けます
初めて会うゆうの友達
車内で話してみると、
ななな、なんと
15歳の彼、
お母さんと二人暮らし、
でも、でも、
お母さんが自分の事業をしていて多忙で、
お母さんが不在の時は買い出しも、家事も、全て自分でやっているのだとか
『僕、ステーキ焼くのも上手いんですよ』
15歳
ジーンとしている私に彼は続けました
『この前お母さんが出張でいない時にビルの火災報知器が鳴って、めちゃくちゃ怖くてその後眠れなかったんですよ』
げ、それは怖いっ
更に話を聞いてみると、今も出張中でお母さんが不在なのだとか
えええ
偶然にもその日はチキンやらポテトやらを用意していたので、彼にも食べやすいのではないかと我が家にご招待っ
『うわー、嬉しいです有難うございます』
そう言いながら、彼、ゆうと二人で楽しそうにケラケラ笑いながらペロリと綺麗に全部食べてくれました
『15歳なのに凄いね、何でも自分でやるんだね』
そういう私に彼、
『やるしか選択がないですからね』
その言葉がずしんと胸に響きます
そして彼を自宅に送る車内、お母さんの出張のことを聞くと・・・
なんとなんと、
ウクライナへ1月の初めから2月の終わりまで出張中しているのだと
今のこのタイミングで、ウクライナへの出張
こんな近くに、こんな大変なことに巻き込まれている子がいるなんて・・・
お母さんだってどれだけ息子のことが心配か・・・
『ゆう、あの子のお母さんは大丈夫』
『今、国を出るために並んでいるんだってでもいつでれるかちょっとわからないみたい』
『じゃ、彼に言っといて困ったことあったらゆうに連絡するようにって』
『わかった』
遠くにいる母を待つ彼のことを想いつつ、今宵も画面の向こういる方々に祈りを捧げます
一日も早く、一人でも多くの方が不安なく安全な世界に生活できますように