「Hey Hidechi, do you have any plan during the spring break」
そう友達に聞かれ私は満面の笑みでこたえます
「SD」
目を丸くするアメリカ人の友達
「それってどの辺だっけパッと場所が浮かばないな」
「僕は一度も行ったことがないよ」
「あ、まっ平だよね」
でも私にとっては特別な場所だから、何を言われてもいいんです、いいんです
空港に降り立って彼女の姿を見て涙が込み上げてきました
「いたネス」
小さな街の小さな空港の出口で彼女が待っていてくれました
思いっきりのハグ
彼女が夕日に向かって車を走らせます
「牛の臭いでしょ真っ直ぐでしょ空港の駐車場$1だよ、!凄いでしょこれが私の街だよ、ひでちとKK」
そう笑ってハンドルを握る彼女の横顔は昔と全く同じです
彼女と知り合ったのは20年前とあるアメリカの人権擁護団体で一緒にインターンとして入ったのがキッカケでした一緒に「Juvenile Justice」「Woman in prison」のプロジェクトを進めながら人生観について色んな話をしました
ネイティブアメリカンとイタリア人を両親の家庭に生まれ、彼女は平等とは平和とはとの答えを探し続けていました私は彼女の家に泊まり、一晩中真剣な話もオトボケ話もずっとずっと続きました
鋭い視点と相手のそのままを受け止める余裕、自分の信じるモノにブレずに進む強さは私に刺激を与えてくれましたそして彼女を通して複雑な多民族国家の断面を見た気がしました
「ひでち、またね、元気でねまたきっとすぐ会えるよね」
「うん、もちろん次会う時まで元気でね」
インターンが終わり彼女は彼女の道を歩き始め、私は日本に生活の拠点を移しましたそんな私たちを繋げてくれていたのは年に一度のクリスマスカードそして、13年前のクリスマスカードで彼女も私も互いが結婚をし、同じ頃に初めての子供が生まれたことを知ったのです
「ひでち、私KKとひでちの家族に会いに行くよ」
思い立ったら直ぐ行動彼女はご主人と6ヶ月になる長女を抱えて遠く日本まで会いにきてくれたのです
恥ずかし過ぎて笑い続け、背中を丸めて入浴した初温泉、日本の満員電車を感じたいと長女を抱っこひもに抱えて果敢に乗り込んだところ押され過ぎた赤ちゃんが嘔吐して焦ったこと
あれから、13年振りの再会お互いの赤ちゃんだった子供達は13才になりましたその後彼女は3人の子宝に恵まれ、私はゆうちゃんを生み家族が増えましたそして彼女は教育機関のディレクターとして大忙しの日々を送り、20年前と変わらず生き生きとしていました
「ひでちは昔と全く変わらないね」
「ネスもだよ」
広いSDに見える星空がとてつもなく輝いて見えました
どこに住んでいても、変わらない存在あなたがあなただからずっと変わらず想い続けることができる長い人生の中で全てありのままの自分を受け入れて、ありのままの相手を受け入れられる本当の友達に出会えるのはどれだけの奇跡なのでしょうか自分の人生の中でそんな存在の友達に何人出会えるのでしょうか
星の数ほどのある出会いを一つずつ大切にして、また新しい出会いに感謝していきたいと思います今日はこちらは夏空のような青空が広がっています素敵な一日を