『あのさ、ママ・・・これどうするのよ』
8本入りのトウモロコシのパックを指さしてタティが言いましたそのタティの反応に戸惑う私
『だって、1週間タティが忙しいと思ったから準備しておいた方がいいかなと思って買ってきたんだけど・・・』
『3人だけでこの量食べれると思って買ったの結局生ものこんなに買っても食べきれなくて捨てちゃうことになると思うよ僕だって自分がやりたいようにやりたいんだよ時間がなければ外に食べに行くだろうし、ママが買ってくれたものをいつも食べたいわけじゃないかもしれない・・・でもこんなにあったら僕が全部使わなくちゃいけないってことになるんだよっ無駄にしないように・・・』
私の優しさを表現したつもりが、思いがけなく正反対の反応が来てじんわり涙がでましたそして数分後めらめらと悲しみの心は怒りの心に代わり思わず私も言い放ちました
『あ、そうじゃ、全部捨てちゃえば』
今週末から1週間初めて一人家を空ける私タティが仕事しながら午後からほぼ30分刻みの子供達のスケジュールをジャグリングし、加えて家事全般を一人ですることを思うと、何かタティのために準備しておいた方がいいのではないかと、昼間Costcoまで車を飛ばして買い出しをしてきたのです
それなのにこの反応私はバタンと扉を閉めて部屋に入りましたそして布団に潜りながらタティの言葉と今まで時々タティから言われていた言葉を考えていました
『これが終わったら、次これやろうね夜早く寝たいなら今やった方がいいでしょう夜絶対に眠くなるからさ・・』『これが終わったらKKそこから自由時間にしようか』
そういうとKKはこちらを見ながら溜息をつきながらいいます
『もうさ、ママ、わかってるよもうさ、いちいちいいにしてくれるかなゆうちゃんがサッカーに行って一人になったら僕やるし、大丈夫だからそれに僕だってさ学校でホームワーククラブで勉強してきてるからちょっとくらい自分の時間が欲しいんだよね』
そういって笑いながらテレビを見ている彼の姿に、このままきっと見続けるだろうと推測する私・・・更に畳みかけるようにKKに言います
『本当やるの大丈夫』
頷く彼に今度は私が溜息をつきます・・・
その光景を見たタティが私に言ったことがあります『ママ、そんなに言わなくていいんだよ自分がやりたいようにやらせることも大事なんだよもし自分のせいで寝るのが遅くなるなら自分の責任だし、そこから自分が学べばいい大事なことは何もない時こそ自分で決断して、自分が何をしなくてはいけないのか考えなくてはいけないんだよママが全て準備して、全て万端にしていることが周りにとっていつもいいこととは限らないだと思う』
布団にくるまった真っ暗ななかで思います・・
『そういうことか・・・』
と私の優しさが伝わらなかったのはとてつもなく悲しかったのですが、タティが言っていた『自分で決断することの喜びと必要性』は何だかわかった気がしました
ただでさえ世話好きなのに、更に先を見据えて、転ばぬ先の杖的な言動を繰り返すことは時に相手の自由を尊重していないことなのかもしれないのですよねタティが部屋に来ました『ママ、ごめんね・・・』
『しょうがないから許してあげる・・・でもわかるでしょ、ママの気持ち』
『わかるけど、でもあんなに要らないでしょ、トウモロコシも野菜もさ・・』
思わず布団から顔を出してニヤケル私私に必要なこと、相手が自分で決断することを『見守る力』なのかもしれません雨で有名なこの地域・・今日も雨が降りそうな気配ですでも雲を吹き飛ばして太陽を引っ張ってこれるよう、負けずに上を向いて進みます皆さんも素敵な1日を