お正月の和菓子に
花びら餅があります。
菱葩餅(ひしはなびらもち)
とも言われます。
子どもの頃は見かけなかったのですが、
いつ頃からだったか、
お正月に実家に帰ると
母が用意してくれていました。
私が気に入ったので
喜ばせようと
毎年用意してくれるようになりました。
その頃は新しいお菓子かと思っていましたが、
実は歴史が古くて
元をただすと平安時代まで遡ります。
丸く平らに伸ばしたした餅に、
赤い小豆汁で染めた薄い菱形の餅を重ねて、
炊いたごぼうを、
白味噌の餡とともに挟んだもので、
ほんのりとピンク色が透けている様が
美しいお菓子です。
平安時代
お正月になると、
長寿を願って行われた歯固めの儀式に、
用いられたものだとか。
餅を丸く伸ばし、
赤い菱餅をかさね、
押し鮎や、猪の肉、瓜などを挟んだもので
硬いものを食べて
長寿を願いました。
その押し鮎が
ごぼうに変わったということです。
鏡餅や、雑煮の起源にもつながりを
持っているお菓子なのだとか。
お菓子と一緒にいただくお茶も、
お正月のお茶、
「大福茶」
おおぶくちゃと読みます。
こちらも京都で平安時代から
飲まれるようになったとか。
小梅と結び昆布を入れていただく
幸福をもたらす縁起物です。