約1ヶ月前の3月20日、春分の日。

 

自然を讃え、生物を慈しむ為の国民の祝日。

 

 

 

 

彼の実家で、お味噌の仕込み方を教えてもらいました。

山の中なのですが、昔ながらの炊事場で。

 

 

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大豆から畑で育てていて、昔から兄弟・親戚分も大量に仕込んでいたそうです。今はずっと仕込む量も、一緒に作る人も減ったようです。

 

 

 

 

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火の番はお義父さんの係♡

 

 

 

大きな釜で煮た大豆はホクホクでものすごく美味しそうでした。

とっても香ばしくて優しい香りが、湯気と共に顔中にまとわりつきます!

 

 

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「美味しそうですね♡」

「いい匂いですね♡」

 

と何度かアピールしてみたのですが、

 

お義母さんから

 

「食べてみる?」の一言は聞く事ができなかったし、

 

「食べてみたい」の一言が私も言えず、無念。

 

 

 

あっという間に潰されてしまいました。

 

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とにかくしっかり冷ますことが大事、ということで

ひたすら大量の大豆をわさわさわさわさと、塊がないように広げていったのですが

 

潰された大豆もますます香ばしい香りが漂って

 

 

 

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「ハンバーグみたいですね!」

「この状態でも食べられるんですか?」

 

 

さらにアピールしてみたものの、

やはり

 

「食べてみる?」

 

の一言がついぞ聞けず。

 

「食べてみてもいいですか?」

 

の一言も言えず。

 

 

 

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君はどんな味がするんだい

 

 

 

毎年当たり前に作ってるお義母さんからしたら

食べてみたいなんて思ってると思わなかったんでしょう。

 

 

ちょっと噛み合わない気配を察しました。

 

 

 

塩を投入してこねこね

麹を投入してこねこね

 

タネ味噌を入れてこねこね

(これまでで一番美味しくできた味噌をタネ味噌としておにぎりくらい入れるととっても美味しくなるそうです)

 

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大豆の茹で汁を加えてグチュグチュネチョネチョやり出した頃には

食べてみたい欲はすっかり消えていました。

 

 

 

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これは・・・

この感触は・・・

 

泥でしかない!!

 

 

 

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むぎゅーと握ると、五本の指の隙間からグチューと出て行く感触。

 

小さい頃、この感触が好きだった。

 

水を入れすぎるとベチョベチョドロドロ。

水が足りないとボソボソ。

 

ちょうどよく、この固さ(柔らかさ)にするのがとても好きだった。

この状態が一番、泥のハンバーグを作ってお日様に干すと、ひび割れずツルツルツヤツヤになるから。

 

 

かろうじてまだ形にはなるんだけど、

握って力を少し入れると溶けて行くくらいの状態。

 

 

 

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きっと、私たちも、これくらいの固さ(柔らかさ)で在るのが一番良いのだ。

 

これくらいの状態でいると、個の自分でも在れるし、神の道具でも在れる。

 

 

味噌の話に戻りますが(笑)

手の感覚で、覚えました。これくらいの固さ(柔らかさ)。

 

お味噌は、「どっちも」

「固いと柔らかい、の中間」

 

神と動物の間に作られた人間のよう。

きっと人間もこれくらいなんだね、本当の固さ(柔らかさ)って。

 

 

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さて、完成したものを樽に入れて行きます。

 

ここで一年分の恨み辛みを溜め込んできた妻が、一番いい味噌を作れるそうです。

 

 

 

野球ボールくらいずつの量を

 

 

このヤロ!!

あのヤロ!!

クソヤロ!!

 

 

バッシバッシ!!

ビッタン!!ビッタン!!

 

 

と、樽の底に投げつけて行く。

 

 

ここでいかに、味噌に含まれた空気を抜くかがポイントで

空気が入っていると酸化したりカビたり美味しい味噌にならないそうです。

 

 

1年分のストレスをちゃんと溜めてた人が美味しいの作れるの。

すぐ怒るともったいないから味噌の為に取っとけ。

 

 

昔から年寄り達にそう教わったという事で

そのまま私に教えてくれました。

 

 

 

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怒りも恨みも結局は愛からだということを

めっちゃ真っ直ぐ教わったように感じました。

 

 

熱量を漏らさず

美味しい味噌に変えるなんて。

 

その味噌が美味しくできて、

旦那さんが「美味しい」と言ったら、しめしめ♡

 

 

 

こんな素敵なストレス発散法

 

まさに「糧にする」

 

なんて、素敵な知恵なんだろうか。

 

 

 

 

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 昨年仕込んだお味噌を貰った



 

恨み辛みが詰まったお味噌は、

熟成されてとっても美味しかったラブ

 

全てが喜び、全てが愛、全てが人生の美味しさ♡

 

 

 

 

使った道具は大豆の茹で汁で予洗いします。

 

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お片付け♡手製の竹ザルも何十年も使える

 

 

 

 

春分の日

自然を慈しむ日。

 

 

五感いっぱいで、大地と戯れました。

 

私もお味噌のようにいよう。

ちょうどよい固さ(柔らかさ)の状態でいよう、と思いました。
 

 

 

どんな感情も

 

全部糧にして

 

熟成して美味しい人生にするのだ!

 

 

 

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春の柔らかいお日様の光。

お日様、またいっぱい東北を照らしてくれてありがとうございます♡

 

 

 

 

忘れないように帰ってきてからノートに色々メモりました。

 

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1年後、美味しいお味噌になってますように♡

お義母さんの教え通り、いっぱいいろんな胸の内を投げつけたので、きっと美味しいはず。

 

また来年の春も、当然のように来ると思える奇跡に感謝します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▶︎お味噌まみれもプティラドゥのエプロンで♡

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