オクシタニー地方
ピレネーゾリアンタル(ピレネーオリアンタル)県
Collioure(コリウール)
こんにちは!木蓮です。
お正月気分もすっかり抜け、今年の旅の準備を始めています。
ところで、「2018年 私の好きなフランスの小さな村と街」に選ばれた村から作るポストカード10枚セットのプレゼント」へのたくさんのご応募ありがとうございます。あと少しでご応募締切となりますので、よろしくお願いいたします。
新年が始まり新しい旅が始まる前に、できる限り多くの村をご紹介したいなと思います。
ということで、早速年末にすでにご紹介しはじめた「コリウール」のお話を続けましょう。
コリウールのシンボルといえば、Eglise Notre Dame des Anges(ノートルダム・デザンジュ教会)
1684年~1691年にかけて建立された南部ゴシック様式の教会です。もともとこちらの鐘楼は、灯台の役目を持っていたそうですが、ヴォーバンによって教会が破壊され再建することになりました。
ヴォーバンといえばルイ14世に仕え、17世紀に活躍したフランスの軍人として有名です。彼はフランスの軍隊技術者の中で最も有名な人物であり、「落ちない城はない」と言われたほどの要塞攻の名手であり、それとは逆に要塞築城の名手でもありました。このヴォーバンの防衛施設群はフランス国内に12か所あり、世界遺産になっているほど。
ヴォーバンの施設群の中の1つであるヴィルフランシュ=ド=コンフランにある城壁やリベリア砦(fort Libéria)は、また後日ご紹介したいと思います。
そのヴォーバンによって再建された灯台ではありましたが、結局隣町のPort-Vendres(ポール=ヴァンドル)のほうが海底が深かったため、こちらの灯台としての役目はなくなったそうです。
一枚目の写真をよく見てみると、奥にもっと小さい教会があるのは見えますか?
それがこちらのChapelle Saint-Vincent (サン・ヴィンセント教会)。
コリウールの入り江の終わりの岩の上に構築された非常に小さな礼拝堂です。
伝説によれば、聖ヴィンセントが殉教を経験したのは、この岩の上だと言われています。
ここから眺められるコリウールの街の美しいこと。
早朝から夜にかけて、様々な時間帯に少し立ち寄ったので、空の色が若干違うかもしれません。このサン・ヴィンセント教会からさらに防波堤を歩くと古い灯台跡があります。
ここにはお約束の鍵がたくさん!
こうやって見てみると、コリウールがいかに海と共存する街かわかりますね。
海から山のほうを眺めると、1538年から1552年にかけて建立されたFort Saint-Elme(サンテルム要塞)が見えます。もともとチャールズ5世によって海へのアクセスを支配する戦略的な要塞として作られましたが、こちらもヴォーバンによって改修されています。ここからは360°美しい景色が眺められるのですが、今回は時間がなくて行けなかったのが残念です。
その下の中央部分に見えるのが、MOULIN DE COLLIOUREで、19世紀に活動が停止されるまでは、製粉所として使われていました。風車を動かさなくなってから次第に風化していきましたが、2001年6月にコリウールの街が再建に乗り出し、再び使用されるようになりました。
さて、街の中に目を戻してみましょう。
地中海に近いこの町は、花いっぱいでカラフル。先にご紹介した通り、芸術家たちにも愛されました。
また、マリーナの中心部にあるLe château Royal de Collioure(コリウール王宮)の高い壁は、地中海に突き刺さっているようにも見え、この街を強い要塞のイメージとして印象づけています。
コリウールの名産は質のよいアンチョビで、海の近くならではの魚介類がたくさん食べられます。私も夕食を食べたのですが、4月頭の訪問だったので、とにかく寒くて寒くて……。この時期でも、レストランでは多くの方たちが外で食事をしています。もちろん、日中は陽が差すとはいえ、半袖の方がいるとはびっくり!
ちょっと駆け足でご紹介したコリウールでしたが、4月とはいえ少し南国のイメージが伝わったでしょうか?ワインも有名ですし、まだまだ知られていないピレネーオリアンタル地方をもう少しご紹介したいな~と思います。
今度は山側のほうをご紹介したいな~と思っています。
この時期、ちょっと海は寒く感じますね(*^▽^*)
それではまた!