「なぜ、ホタテなの?」

こんにちは!木蓮です。

今日は、毎回、コメント欄に質問がくるので、今までブログの中に、散りばめすぎていた、「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」 (フランス語 サンジャック・ド・コンポステル)のことを、きちんと書いておきます。

情報を分散させすぎて、わかりにくくなってしまって、ごめんなさいね~。
そして、興味のない方は、まったくもって、面白くないと思いますので、それもまた、ごめんなさい~(笑)

まず、下の画像のフランス国内の青い線を見てもらい、上から、トゥールの道、リモージュの道、ル・ピュイの道、トゥールーズの道と、4つの巡礼路を確認してください。

そのうち3つの道 (トゥールの道、リモージュの道、ル・ピュイの道)は、オスタバ=アスムで合流し、 サン=ジャン=ピエ=ド=ポルを通って、ピレネー山脈のイバニェタ峠に向かいます。

そして、トゥルーズの道のみ、オロロン=サント=マリーからソンポルト峠に向かいます。

 

 

サンジャック
(こちらの画像は、ウィキペディアより借りました)
 

 

 

なぜ、昨日、サン=ジャン=ピエ=ド=ポルが、重要と話したかと言うと、サン=ジャン=ピエ=ド=ポルからサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの道程は、「フランスの道」と呼ばれ、巡礼路では、最も重要な道と言われるからです。

ですので、巡礼路を歩きたい!という人は、この「フランスの道」を選択する人も多いと言われています。(他にも、イギリスの道とか、ポルトガルの道など、いっぱいあります!)

ですが、この「フランスの道」は、巡礼者にとって、一番の憧れなんですね。

さてさて。

みなさんが、疑問に思っている「なぜ、ホタテ貝ばかり?」という話。
雨音さんが、一生懸命コメント欄で、解説してくれてましたね。
しかし、もう少し詳しく説明しておきます。

家の前にホタテガイをつけているのには、理由があります。

それは、このホタテガイをつけている場所は、巡礼者に一夜の宿を与えてくれる施設であることを表し、巡礼手帳を持つ人に対し、寄付(無料)、もしくは3ユーロから7ユーロくらいで泊めてくれるというわけです。(ただし、最近は、昔の古い建物についているだけで、宿泊できないところもあるので、確認が必要です)

その施設にとまると、巡礼手帳に、公式のスタンプを押してくれたりもします。
この公式スタンプは、巡礼の証明になるので、巡礼者は、要所、要所で、必ずスタンプを押してもらいます。

コンクのところでも、少しお話ししましたが、この「ホタテ貝」は、巡礼のシンボルでもあり、また、水筒がわりに、ひょうたんを持って歩きます。

ここまでは、いいとして、多分、みなさんの知りたいのは、「どうして、ホタテ貝なの??」ということでしょう。
 

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これは、ものすごくいろんな説があります。

我が夫曰く、昔から、よく言われているのが、キリストの12使徒の一人である「ヤコブ」にまつわる話だそうです。

フランスでは、「ヤコブの貝(いわゆるホタテガイ)」のことを、「サンジャック」、スペイン語では、「サンティアゴ」(細かい違いを説明するのは割愛します)と言うのです。

そう、巡礼路の名前を見ていただければ、わかるとおり、サンジャック(フランス語)、サンティアゴ(スペイン語)と、全く同じですね。
ですから、ホタテガイが、シンボルとなるそうです。

しかし、その他の諸説もたくさん存在します。

① 巡礼者たちが記念に持ち帰ったため。
当たり前ですが、昔の巡礼は、命がけ。
ですから、サンティアゴに着いた巡礼者たちが、そこでホタテガイを食べ、それを記念として、持ち帰ったのがはじまりと言われています。

簡単に考えると、無事に帰れた人たちは、「ホタテガイ」の殻を持っているわけで、いわゆる「げんかつぎ」でしょうね。

②ヤコブの亡骸を運んだ小舟についていた。
これも、結構有名な気がしますが、エルサレムから、たどり着いたヤコブのご遺体を乗せた船の底に、びっしりとホタテガイがついていたから。

③布教中に、ホタテガイを、杖にぶら下げて歩いていた。
ヤコブが、各地で布教中に、ホタテガイを杖にぶら下げ、これで水をすくって飲んでいたのだそう。

④ホタテガイには、再生の意味、豊穣の意味がある。
ギリシア神話の女神ヴィーナスとともに描かれた有名な絵。
みなさんもご存知だと思います。
これには、「再生」の意味があるそうで、巡礼するということは、その場所に古い自分を葬り、目的地に着くと、新しい自分に生まれ変わると言われるそう。

他にも山ほどありますが、書きだすと10個どころの話ではないので、この辺でやめておきます。

さて、サンティアゴ・デ・コンポステーラを歩きましたよという証明書がもらえる人は、徒歩で100km以上、自転車で200km以上という条件があるそうで、巡礼手帳を持っていれば、帰りの飛行機や鉄道料金が割引になると、ウィキィペディアに書いていました。

ちょっと、そこまで調べていないのですが、確かに、ル・ピュイの道では、歩いたところまで荷物を運んでくれたり、たどり着いた先から、宿泊施設まで送ってくれるというサービスがあり、活用しない手はありません。
 

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しかしですね!
ピレネー山脈から、自力で全部歩くと、780~900kmの距離(選択する道で変わります)で、1日平均30kmのスピードで歩いても、約1か月かかる計算になります。


さて、みなさんの謎は解けましたでしょうか??
これからも、きっと私が、ホタテガイを載せるたびに、疑問を持つ人がたくさんいらっしゃるだろうと思ったので、まとめページを作ってみました。

これから、ここにリンクを貼ろうっと!(笑)

ということで、「へぇ~。ホタテガイの意味がわかった!」と思ってくださったあなた。
この私の力作ページに、お疲れ様の意味をこめて、応援よろしくお願いいたします^m^
いつも、たくさんの疑問を書いてくださって、ありがとうございます!
なるべく、疑問に答えたいと思います!
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