昨年は前半抑えて、後半楽しかった第3回大会レポート
一昨年は完走できるか半々のまま完走第2回大会レポート



でも今年は制限時間が昨年より実質40分厳しくなり、前半もそれなりに頑張らなければならない状況だったためペースや通過タイムは綿密に計算していた。

しかし、諸事情から大会前夜は一睡も出来ないまま札幌から車を走らせ、スタート時間の20分前に会場に着いた。結局土日で札幌~白滝間を二往復してしまっていた。



そんな訳で、一抹どころではない異常な不安を感じながら「今なら走らないという選択肢もあるぞ!」と問いかけたりもしたが、朝日が昇る北大雪スキー場を4:00にスタートしてしまった。



序盤から頭がフワフワしていたが、あまり気にしないように鼻歌を歌いながら淡々と走ることを心掛けた。

気温はジリジリ上がり、明らかに例年より水分補給が多くなるが、白滝の天狗平の朝もやは本当にきれいだし、徐々に標高を下げているのでいい感じで走る。



A1エイド(19km) 2時間4分

昨年より若干速いが目標タイムを4分過ぎているので、休憩もソコソコにすぐにリスタートした。この辺から上り下りが忙しくなり所々歩きも入れるが、ひとりふたりとランナーをかわして徐々に順位を上げた。

A2エイド(26km) 3時間1分

ここで目標タイムより5分の貯金が出来た。ここは白滝の住宅街になるので応援もチョロチョロあって、まだまだ頑張らなきゃという思いが強くなった。

A3エイド(34.5km) 4時間0分

この辺から太陽の日差しが厳しくなり、周りのランナーたちとの会話も少なくなるが、強引に誰かと話すようにした。そうじゃないと何かが崩れそうだった。

昨年は次のエイドからポールを使ったが、今年はここの林道からポールに頼らざるを得なかった。

本来はポールは使わないつもりでエントリーしたのだが、体の重さを充分感じる体調になりつつあったので使える物は何でも使った。

この日私が走った最高標高地点(43km地点、750m)までは何とか頑張った感はあったが、この辺からさっきまで近くにいた前のランナーたちが見えなくなった。前後のランナーがいなくなると途端に寂しくなるものだ。


ようやく下りになったもののとにかく喉の渇きが尋常ではなく、なかなか足が前に出ない。これまで4㍑くらいの汗を流している感覚だったので、完全に脱水症状であることは分かっていた。

これまでもいつもより意識してジェルや羊羹、飴などを積極的に口に入れるようにしていたが、それでもどんどん元気がなくなる。

予定より早いがやむを得ずべスパを投入するものの、その効果を確かめる前にいよいよ私の体は自由が効かなくなっていた。


下りなのにキロ7分くらいでしか前に進むことが出来ずに、危うくと止まりそうになるほど瀕死の状態。やっと舗装道路に入り、あと1キロほどで次のエイドだと分かっていても、もう走れる状態ではない。

時々止まって体の状態を確かめるが、これ以上レースを続けるのは得策ではないと判断した。

まだ、昨年のペースより速いのでそれなりの体調なら完走できるはずだが、その次のエイドまでたどり着ける自信は無かった。



A4エイド(48.5km) 6時間5分 リタイア 累積標高1,052m



私がエイドに着くなり「コーラありますよ!」ではなく、「リタイアしますか?」と声をかけられる。私の歩く姿は想像以上に危険な状態だったのだろう。気温は27℃ほどだったらしい。

スタッフに促されるまま毛布の上に横になると、急激に頭がグラグラして恐怖を感じた。さっきまで自分の足で歩いていたのに、思っていたより私は重症だったようだ。


それから体を動かすことが困難になり、その場にいた札幌のスポーツ学校の生徒にスプレーや水で体を冷やしてうちわで扇いでもらった。意識があるかどうか確認するために1分毎に「大丈夫ですか?」と話しかけられる。

エイドで横になっていると本当に重病患者のような気がしてきた。ただ、とにかく今は横になって体温を下げることしか出来ない。本当に情けないが、それが現実だ。



20分くらい横になっているとようやくしっかり立てるようになり、そのままスタート会場まで車に乗せてもらった。

途中は悔しさと恥ずかしさと申し訳ない気持ちで泣きそうになったが、我慢した。今は何も考えないようにした。

会場に着いて救護所で血圧や脈拍をチェックしてもらったが、もう完全に元通りになっていた。

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時刻はまだ午前11時。

実際のところその時点ではすつかり元気になっていたので、もう一度48km地点に戻ってレースを再開したかったが、そんなバカな話はない。



とにかく、何の事故もケガも無く、故障も疲労も無くその日を終えたことに感謝しよう。


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