二年前の7月23日に始めてうちにやってきた(押しかけて来た)白メダカの記録。

 

 

身体の大きさの順に、長男、次男、末っ子と命名した白メダカ3兄弟。

 

何となく三兄弟と名付けたけど、長男と末っ子は本当にオスだった。

(早々とお空に帰った次男がオスだったかどうかは分からない)

 

それぞれに性格が違って、末っ子は小っちゃいにも関わらず本当にやんちゃで、気性も荒く、私に向かって、入れ物から飛び出しそうな勢いで怒りをぶつけて暴れまわるような子だった。

 

 

ある日の事、餌を見せると嬉しそうにワチャワチャする姿が可愛くて、私は餌のスプーンを見せては引っ込めを何度か繰り返していた。

何度目だろうか、末っ子の動きがピタッと止まった。

怒りの形相でこちらを睨んでいる。

(メダカに怒りの形相があるかどうかも分からないけど、彼の身体からは普通ではないオーラが出ていた)

 

「ヤバい!」と思った次の瞬間、末っ子が凄い勢いで暴れだした。

時々こちらを睨みながら、入れ物から飛び出しそうな勢いでメチャクチャに暴れている。

 

「くっそ〜、何でオレはメダカなんだ!メダカだと思ってバカにすんじゃないぞ!」

まるで彼はそう言って暴れているようだった。

 

 

事態が飲み込めずに、相変わらず嬉しそうにワチャワチャしていた長男は、突然暴れる末っ子にビックリしていた。

 

 

 

その時から私はメダカも一つの意志を持った魂として、丁寧に扱うようになった。

 

 

 

一方の長男は、おっとりしていていつもマイペース。

末っ子が真っすぐに私の顔を見るのに対して、長男は斜め越しにチラッとこちらを見る。

 

思春期?には何度も引きこもりになり、餌の時以外は隅っこから出てこなくなったことも。

 

彼には常に独自のマイブームがあり、一時期は多くの時間を、斜めになって過ごしていた。

最初は病気かと思い心配したけど、どうも普通の体制の事もあるし、体調も問題なさそうだ。

 

彼が斜めに泳いでいた時期は、一緒に泳ぐメダカ達も皆斜めになって泳いでいて笑ってしまった。

斜めになってこちらを見ている姿も可愛いくてね。

 

 

ある時は、エビちゃんを一匹ずつ突いて回るのが彼のマイブームだった。

突きながら、時々こちらをチラッと見る(笑)

 

エビちゃん、いい迷惑だよね。

 

その他、彼の独自のマイブーム数知れず。

 

 

 

 

そして、まだ二匹が幼魚の時、喧嘩が激しくて、どちらかが死んでしまうのではないかと思うほどの激しい喧嘩を繰り返していた時があった。

見るに見かねて、喧嘩する二匹を無理やり引き離し、水槽の真ん中にクリアファイルを突っ込んだ事があった。

 

そうすると、ぼんやりと透けて見える相手をお互いにずっと眺めている。

そして、ほぼ隙間はないはずなのに(多分、赤玉とクリアファイルの隙間を見つけるのだろうか)、数時間後には何事も無かったかのように、二匹が仲良く並んでこちらを見ているのだ。

 

 

クリアファイル越しに見つめ合う二匹

 

 

 

 

「そんなに好きなのならクリアファイル取るから仲良くしてね」とファイルを取るのだけど、暫くするとまた壮絶なバトルが始まる。

でまたクリアファイルで二つに分けると、見つめあって、そのうちどちらともなく越境して仲良く並んでる。

 

しかもピッタリ寄り添って「何か?」という顔をして並んでいる、その繰り返し。

 

オス二匹だから縄張り争いだったのだろうか、それにしても、その後もあれほどのメダカのバトルはみた事もないほど壮絶だった。

 

でも不思議なのだけど、基本、二匹はとても仲良し。

黒メダカが養子に来た後も、長い間、二匹はいつも一緒に泳いでいた。

 

 

 

毎日毎日、話題に事欠かない彼らだったけど、そんな彼らも大人になりすっかり落ち着いた。

 

一番小っちゃかった末っ子はある時期からどんどん大きくなり、今では長男より大きい。

性格も落ち着き、大人水槽の中は彼が仕切っている感じだ。

 

 

私は水槽の作業や、周りで何かするときには、最初に水槽に声掛けするようにしている。

私が顔を近づけると、末っ子は私の真正面にやってきて私の顔をじっと見る。

 

「今から水替えするからね」

分かってるのか、分かって無いのか分からないけど。(分からないに決まってるよね^^;)

 

この人が顔をヌッと近づける時は何かが始まる、という事だけは伝わっているのだろう。

 

 

人に飼われているメダカは3年くらいは生きるよと、友達に言われたので、二年目の彼らは人間で言えば50歳くらい?

少し痩せてきたかな。

身体の色つやもちょっと落ちてきたような気がする。

 

 

 

後々、4匹の黒メダカが養子に来て子供も沢山生まれた。

産まれた子供達は、私が想像していたような「普通のメダカ」だった。

 

白メダカ兄弟のような強烈な個性を見せる子はあまりいない。

 

あ、先日☆になったマーブルちゃんは個性的だったかな。

 

 

 

何百匹、何千匹と生まれた兄弟姉妹の中から、たまたま同じカップに入れられ、たまたま社長に買われて店にやってきて、たまたま私が連れて帰ることになり・・・

 

きっとこの白メダカ兄弟と私はよっぽどご縁があるのだろう。

 

まだまだ長生きして欲しい。

 


 

 

 

彼らの子供達、第二世代のメダカ

足し水をすると寄ってくる

この動画ではうまく撮れなかったけど、水流でフニュっと下に持っていかれるのが楽しいみたいで何度もそれを繰り返していた