先日のブログで、メダカを一匹死なせてしまって号泣したと書いた。
でもさすがに私だって、どんなメダカが亡くなっても号泣してるわけではない。
今までだって、大人も子供も、何匹も亡くしている。
悲しかったし、申し訳なかったけど、さすがに毎回泣いたりはしないよね。
だけど、多くのメダカの中にも、何故か心が通い合うメダカが何匹かいるのだ。
先日亡くなった金親分はそんな一匹だった。
いつも私を気遣って(実はご飯を待ちながら)元気を与えてくれるようなメダカ。
そしてまた新たに心が通い合える一匹が出てきた。
フグちゃんだ。
フグちゃんと言ってもメダカのフグちゃん。
先日、子供の入れ物から大人の水槽の中に、フグちゃん一匹だけポイしてみた。
フグちゃんは多くの子供の中でもひときわ大きくて、いつもタッパーの底を(赤ちゃんの家はタッパーの入れ物)拾い喰いしていた、食いしん坊だ。
そのせいか、外のメダカよりもグングン大きくなって、ある日見たらまん丸で、まるでフグのようだったので、フグちゃんと命名。
40匹近い子供の中で、すぐに個体を識別できるような特徴を持っているメダカには、自然と名前が付いてしまう。
名前をもらっているのは、フグちゃんと、ちっちゃくて真っ黒なクロちゃんだ。
そのフグちゃん、何となく子供タッパーでは窮屈そうだったので、大人水槽にポイしたのだ。
ポイした瞬間のフグちゃんからは、驚くほど強い解放感と喜びとワクワク感が伝わってきた!
急に広い大海原に放り出されたようなものだ。
子供用タッパーでは大きく見えたフグちゃんも、大人メダカと比べると何とも小っちゃい。
大人にいじめられないか、餌はちゃんと食べられるか、ちょっと心配だった。
ポイされるとすぐに、フグちゃんは大人たちと上手に距離感を保ちながら、水槽の隅々を調べていた。
時々、大人に追っかけられているけど、いじめられてはいない。
餌の時間は熾烈な争いだけど、そんな中でも、フグちゃんは大人に混じってやってきて、口の大きさに合わない、一番大きい餌に喰いつく。
そして大人に追っかけられると、その餌をくわえたまま逃げるのだ笑
結局、飲み込めなくて落とすのだけど。
ああ、フグちゃん、大丈夫だなと思った。
そして初めての夜、視線を感じて水槽を見ると、水槽に被せた布の隙間からフグちゃんがこちらを見ていた。
亡くなった金親分がいつもそうしていたように、フグちゃんもジッとこちらを見ている。
フグちゃんが周りの世界を認識し始めた瞬間だ。
私が指を水槽に当てると、フイっと顎をしゃくるように上下する。
それも金親分と一緒だ。
一センチにも満たない、この小さな生き物の存在感はすごい。
全ての物に宿る命、命の重みは体の大きさではないのだ。
右上にいる小さな黒いメダカがフグちゃん
大人の水槽に来てからちょっと痩せました
外の世界を見ているのか、明るいから寄ってきているのか
いずれにしても子供のくせに宵っ張りだよね