2020年 日本
この映画については「あと30分撮らせて! 」だけ。
石橋蓮司は、ハードボイルドの主人公にもってこいと思っていた。『アウトレイジ』でなさけない組長を演じても。
ほかも驚くようなスーパーキャスト。桃井かおりさんにも、久々にお会いした。
あと30分あれば阪本監督、一ひねり、いや三ひねりできただろう。くっだらねー映画に金つぎ込むアホが多いのに、なんでこういうのに金使わないんだろう。
ハードボイルドってのはムズカシイ。北方謙三のことが映画に出てくるけど、全然彼は分かってない。むしろ矢作俊彦(原作、大友克洋のマンガ『気分はもう戦争』など)のほうがよーく分かっている。村上某なんかもダメだねー。
チャンドラーの金言。
「タフでないと生きていけない。優しくなければ生きていく資格はない」このひと言すら分かってないんだもん。
近代ハードボイルドの源泉はヘミングウェイにある。ほとんど修飾語を使わない。事実をそのまま伝えるだけ。
これがチョームズカシイ。
作家の説明が多ければ多いほど、その(文章)作品はダメになる。
ありのまま。
それだけ描ければ、あなたも作家になれますよ。
しかしこの映画、タイトルはヒドイなあ。