「本当のこと言うとね。
わたし、この世界、本当の初心者なの。
あなた、ご本、送って下さったでしょ。
それ見たら、ここに来てた。
そしてね
『あれ、わたしってあなたなんだ。』
と、感じたの。
するとね、みんなが『そうだ、そうだ』
と言うから、いい気になって遊んだの。
あなたしか乗れないとか、逆鱗の話は龍君に教わった。
『絶対にパニくるから』と言われた。
でも設定を見破られたら、『お前ら何やってんだ』
と言われる。
でも、
『多分、乗っかってくる。
いたずら大好きだから、上手くいくと思う』
と言われたの。
ここ、時間の流れおかしいでしょ。
ここだけだけど、
過去にも、未来にも行ける。
元の世界に戻ると、どこからでもわたしの時間に戻る。
わたしねぇ。戻ると忘れるの。
ここは、おとぎの国、夢の国だから。
でもね。なんとなく覚えてる。
ここに来ると全部思い出すんだけど」
「総統って大変でしょ。」
「簡単よ。スタッフが優秀だから任せておけば良いだけ。」
「でも、色々決めないといけないでしょ。」
「それも、簡単。
『どう言ったら、スタッフがやる気出すか』だけ。
下手に、『ああしろ、こうしろ』と言ったら、
やる気なくしちゃうでしょ。
そうしたら、
上手くいくものも、上手くいかなくなっちゃう。
やる気を出してもらえば、
あとは、全部やってくれるもの。」
「中には変なのもあるでしょ。」
「当然ある。その時は
『わたし拒否したいんだけれど、
どうしたらうまくいくかな』
と聞くの。すると、一生懸命考えてくれる。
とくに、中国関係。油断していると足元掬われちゃう。」
「ぼくには無理だな。」
「そうよねえ。あなたには耐えられないかもしれない。
ちょっと見ただけで、『却下』とやりそうだもの。
却下とやっておいて、『チビども行ってこい』があなた。
簡単よね。
でも、
人間のスタッフがいると、その人、生かそうとする。
すると、これができない。
『やめやめ、俺一人でやらせろ』となる。
『クキー!!』となって・・・・・
できないわよね。」
「よく、分かるね」
「わたし、あなたですもの。分かりますわよ。
でもね。わたし、今からやり方変えようと思うの。」
「どんな風に???」
「家の党ね、みんなが平等と考えるようにしていこうと思う。
そして、『獣の考え方は断固拒否。却下』とするの。
スタッフの獣の考え方は、わたし昔から自分で反省している。」
「ホ・オポノポノね。」
「へえ、そう言うんだ。あなたのご本にも書いてあった。
だから、自信をもってやっていくの。それ」
「そろそろ、戻らなと大騒ぎになるんじゃない」
「そうかしら。わたしいなくても大丈夫な気がする」
「駄目だよ」
「そうよね、駄目かもね。
帰ったら、また、忘れるのかなぁ」
「ぼくは、忘れない。これが普通だから」
「忘れたら、ごめんね」
「いいよ、忘れても。
体に戻ると、言葉通じなくなるね。」
「そうかもね。
忘れたくないな。」
「ほら、そろそろ戻らないと」
「そうよね」
「うん、そうだよ」