【特殊な国、中国】






 今の中国は共産主義国家ではない。

二千年以上昔から続く儒教思想、中華思想に沿った考え方をする国である。

彼らは、どんな王朝が支配しても50年もすれば、漢民族に戻ってしまう。

彼らが目指すのは、安定した中国なのだ。

儒教と言うと仁義を重んじるとか、礼を重んじるとか考えやすいが、

誰が誰に対して仁義や礼を尽すのかが一番の問題である。

これは、下位者が上位者に対して、弱国が強国に対して仁義を尽すのだ。

では、上位者や強国はどうかと言えば、何をしても良いのだ。

約束しても、それを守る必要はないし、自分が好きなように略奪しても良い。

気に入らなければ武力侵攻しても良いのだ。





 中国は周恩来時代、日本に仁義を尽してきた。

日本はこれに感じ入り、資本も技術もなにもかも与えてきたのだ。

時が移り、今度は中国が強国となったと彼らは思っているようだ。

日本では恩に報いると言う考え方をするが彼らは違う。

資本や技術を与えてきて、中国が強国になって日本が困るのは日本が悪いと言う考え方をするのだ。

なぜならば、与える、与えないと言う判断をするのは強国の権利であり、

強国が与えすぎて相手が強くなりすぎたのは、強国の間違いでしかないと言う考え方となる。




 中華思想とは、周囲の国と比較して、自分の方が安定して華やかな状態を作る施策である。

周囲に安定した国があれば、その国の中に反乱分子を作りだし、国を乱して不安定な状態にしようとする。

たとえば、インドとパキスタンがもめていれば、それを紛争状態にもっていこうと策略する。

インド国内の少数民族に近づき、彼らの独立をそそのかす。

経済的、政治的に彼らを最初は支援し、やがて、自国の内に取り込んでいく。

自分の国の属国(自治区)とするのだ。この間、武力はまず使わない。

強大な武力を保持しても、それを見せるだけで、実際には使わないでこのように侵略していく。

そして、自分の属国となった相手に対して武力侵攻していくのだ。

この目的は、それらの属国を生かさず殺さずと言う状態にするためである。

こうすれば、武力行使しても他国は何の文句も言えないからである。

チベットやウイグルに軍事侵攻するのは、それらの国が安定することを嫌うためである。

安定しているのは中華本土だけにしたいのだ。


ただ、軍事侵攻は絶対しないわけではない。

相手が弱いと見れば、侵攻していき自国の領土とすることなどは当然のように行う。




 中国が一番恐れるのは、安定した大国に接する状況である。

その安定した国に、自国の民が逃げ込み、やがて、自国の周辺地域が独立していき、

どんどん切り取られていってしまうからである。



このように中国は、相手が強国か弱国かによって態度を完全に変える。

そして、強国相手には必ず策略を用いるが、

出方も考え方もパターン化しており、これを逆手に取ることは大して難しくはないだろう。