「『…あなたは、この民のために祈ってはならない。彼らのために叫んだり、祈りをささげたりしてはならない。わたしにとりなしをしてはならない。わたしはあなたの願いを聞かないからだ。彼らがユダの町々や、エルサレムのちまたで何をしているのか、あなたは見ていないのか。子どもたちはたきぎを集め、父たちは火をたき、女たちは麦粉をこねて【天の女王】のための供えのパン菓子を作り、わたしの怒りを引き起こすために、ほかの神々に注ぎのぶどう酒を注いでいる。彼らはわたしの怒りを引き起こすのか。―主の御告げ―自分たちを怒らせ、自分たちの赤恥をさらすためではないか。』それで、神である主はこう仰せられる。『見よ。わたしの怒りと憤りは、この場所と、人間と、家畜と、畑の木と、地の産物とに注がれ、それは燃えて、消えることがない。』イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。『全焼のいけにえを、あなたがたのほかのいけにえに加えて、その肉を食べよ。わたしは、あなたがたの先祖をエジプトの国から連れ出したとき、全焼のいけにえや、ほかのいけにえについては何も語らず、命じもしなかった。ただ、次のことを彼らに命じて言った。【わたしの声に聞き従え。そうすれば、わたしは、あなたがたの神となり、あなたがたは、わたしの民となる。あなたがたをしあわせにするために、わたしが命じるすべての道を歩め。】…』」
エレミヤ書7章16-23節
人は「興味」という感覚を持っています。持つ、持たない、は別として。ただ興味本位で近づくと、時に問題に巻き込まれたりするわけですが。興味を持つことはいいのですが、なんでもかんでも、自分に利益のありそうなものに手を付ける、というのはいかがなものなのだろう。というのも、そこにあなたはありますか？あなたは神様が造られた存在、そのあなたを壊させてどうしますか。興味本位であなたを見るのではなく、本気であなたを愛し造られた神様が今日も本気であなたに臨まれていることを覚え、歩みたいものです。神様との絵空事ではない本物の関係に今日も生かされ歩もう。
さて、古代イスラエル王国において、北イスラエルは捕囚され、南ユダを何とか盛り返していたヨシヤ王が殺害されて後、エジプトの傀儡の王エホヤキムが王になったBC607年頃、神様がエレミヤを通して語られたのが↑になります。ここまで神様は「主の家の門に立ち、そこでこのことばを叫んで言え。主を礼拝するために、この門に入るすべてのユダの人々よ。主のことばを聞け。イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。あなたがたの行ないと、わざとを改めよ。そうすれば、わたしは、あなたがたをこの所に住ませよう」と、悔い改め立ち返る、心から神様を求め帰ることを訴えてきました。神様ご自身の、本物の恵みに立ち返るように。
ところがここで、神様は「あなたは、この民のために祈ってはならない。彼らのために叫んだり、祈りをささげたりしてはならない。わたしにとりなしをしてはならない。わたしはあなたの願いを聞かないからだ」と仰られます。
これは強烈な言葉です。本来は預言者というのは神様のことばを伝える、悔い改めに導く役割がある、執り成しをする役割があるのです。ところが、彼らにそれをしてはいけない、と。彼らの願いを聴かない、と。神様は、あのソドムとゴモラの町のためにさえ、イスラエルの父祖アブラハムに執り成しの祈りを促したのに、ここに至ってはこのように仰られるとは。
何があったのか。神様はさらにその理由について「彼らがユダの町々や、エルサレムのちまたで何をしているのか、あなたは見ていないのか。子どもたちはたきぎを集め、父たちは火をたき、女たちは麦粉をこねて『天の女王』のための供えのパン菓子を作り、わたしの怒りを引き起こすために、ほかの神々に注ぎのぶどう酒を注いでいる。彼らはわたしの怒りを引き起こすのか。―主の御告げ―自分たちを怒らせ、自分たちの赤恥をさらすためではないか」と仰られます。
その原因として、民が「天の女王」という偽神を崇拝しているから、と神様は仰られます。この奥にはかなり根深い問題が隠れているのですが、まず人は何か特別な冠がつくものに興味を持ったりしますね。「天の」なんて言われたら、何か崇高なものなのか、と考えてしまいますが、そういうわけではありません。まあここ近年ようやく表面化されたカルト宗教も似たような冠をつけていましたよね、教祖が。そうやって自分が崇高なる存在と「自分で」言って、人をひきつけ、支配する、だます、とんでもない話です。そういう意味ではいかにこれが偶像とは言えども大きな問題を持った存在なのです。そしてこれくらい大丈夫、たかが八百万の神の一つでしょう？何かあれば離れればいいし、とかそういう感覚が実は非常に危ないのです。
もっというと、気づかないうちにこれが根深く人間を支配します。「天の女王」という名前だけで惹かれる人もいるかもしれません、そんな名前を付けられたら何者か知らなければ興味を持つ人もいるかもしれません。「天の〇〇」と冠をもたせることで、言葉を変えることで人に気づかせずに、その背後にいる存在が私たちを神様から引き離そうとするわけです。その背後にいるのは先ほど取り上げたようなカルトの教祖だったり、その背後にはさらにサタンがいる。本当に危険なのです。私は最初、どうせ異教の一種、わたしには関係ない、と思っていたのですが、これが気付かない形で入り込んできている世界にびっくりしました。
そもそも、この「天の女王」って何もの？と思う人も多いかもしれませんが、たぶんみんな知っています。名前がすり替えられているだけで、その名前ゆえに気が付いたらその支配を受けてしまっています。それは日本でもベースに紛れ込んでいるのですが、当時のバビロンではイシュタルと呼ばれていましたが、他の国では、カナンでは「アシュタロテ」、ローマでは「ヴィーナス」、シリアでは「イスター」、日本では「天照大神」、エペソでは「アルテミス」といった具合でその名を呼ばれています。ヴィーナス、天照大神だったら聞いたことがあるでしょうね。でもその元をたどるなら、豊穣の神、ポルノです。豊穣のために姦淫行為を強要させたり、子どもを火にくべさせたりと、とんでもないものがもとにあるわけです。
そうして姿を隠しながらサタンは私たちを神様から引き離そうとしている、これは大変なことなのです。知らず知らずに私たちのうちに入り込んでくるのです。別に何を信じるも自由でしょう？と言われそうなのですが、しかしその背後にいるのは息もない存在もしない偽神、まあバビロンは金星を「ヴィーナス」、この天の女王としていたようで、↑でパンを焼いている様子がありましたが、星のかたちにかたどったそうですが、そのようなものを神とさせることで、結果神は自分に何もしない、と失望感を味わわせようとする、神様から引き離そうとするわけです。それが、これくらい、という気持ちの中に入り込んで私たちを神様から引き離す、神様の恵みから引き離すのです。
サタンは自分をサタンだと名乗りません。後に出てくる偽キリストも、「自分こそキリストだ」と名乗りはしても、「偽」とはつけません。盗人のように巧妙に来て、盗人のように私たちの魂を奪い取ろうとする、神様から引き離し、死に向かわせるのです。神様からの恵み、本来頂けるはずのいのちを気づかないうちに削り取られていることに気づかず、かえって彼らに心奪われるのです。
私たちは神様が↑の一番最初で「あなたは、この民のために祈ってはならない。彼らのために叫んだり、祈りをささげたりしてはならない。わたしにとりなしをしてはならない。わたしはあなたの願いを聞かないからだ」と言われた言葉を重く受け止めなければいけない。自分のえり好みで人は宗教とか、神を選びますが、ちょっと違いませんか？私たちが神をつくりだすのではない、神様が私たちを造られたんですよ？神様はあなたを造られた、神様ご自身のイメージに似せて作られた、神様の御思いすべてがあなたに込められて造られた存在なのです。神様はあなたを適当になど見ていない。この神様から断ち切られるようなこの言葉に私は震撼しました。
神様から分断されたって別に自分は自分だし、で本当にそれでいいのですか？自分の気に入る、自分の望むものを叶えるものを神みたいにする、それで本当にいいのでしょうか。ただ、それでは結局のところ、↑の天の女王みたいに、形や名前を書けただけのサタンにとらわれるのがオチです。その名前に騙されて気づかずに私たちの根っこにへばりついている天照大神の思想然り、じゃあ彼らはあなたに何ができますか？彼らはあなたのために祈ることも叫ぶことも、同情することもできない、あなたをとりなすことさえできない。自分たちのために火を起こさせ、パンを焼かせ、自分のために何かをさせようとしてもあなたに何かをするわけではない。
神様がなぜここまでこのように投げかけられているのか、それほどにあなたの魂が奪われていく事、本来あるべきあなたの命、神様から与えられている命を削り取られ、奪われ、浪費させられていくことを悲しまれるのです。神様が本来あなたに注がれ、あなたとの内に成される最高の時間、いのちが奪われていく、神様はそれを悲しまれるのです。神様のこのことばが厳格であるのと同時に、神様の涙を私は見てしまうのです。失われていくあなたをみて。
ここで気に食わなければ切り捨てるのがサタン。神様から引き離すだけ引き離して最後は絶望にたたきとおす。それが彼らです。しかし神様は違う。神様はその本来切り捨てられる私たちを取り戻すため、買い戻すため、神の御子イエス様に私たちの執り成しをさせてくださったのです。私たちの罪をイエス様に身代わりに背負わせ、十字架にかけ、罰し、死なせたのです。ありえない話です。しかしこの執り成し、身代わりのいけにえとなられたイエス様によって、私たちがこのイエス様の十字架においてなされた執り成し、叫び、祈りの前に、悔い改め立ち返る時、私たちは罪赦され、前回見たように、神様の門、神様の家族として招き入れられる、新しい命の内、イエス様のいのちを持ってまで取り戻されたこの命の内を、イエス様と共に歩ませていただけるのです。3日目にイエス様がよみがえらせていただいたように、私たちも、死から命に引き上げられるのです。
サタンは偽る、しかしイエス様の内に偽りはありません。その愛は、ご自身のいのちを身代わりにされるほどに計り知れない深い愛がそこに、あなたに注がれているのです。イエス様の御名において偽りはありません。私たちはこのイエス様から、イエス様の十字架に現された完全な愛から離れてはいけない。今もあなたを奪い取ろうともがいているサタン、しかしその彼らがあなたに何を与えることができるでしょう。彼らは自分を与えず、あなたを自分に差し出させる。しかし神様は御子イエス様をあなたに差し出してでも、あなたを愛されました。
もう彼らに自分たちを差し出すのはやめよう。あなたのために嘆き悲しまれ、あなたの救いのために執り成しのため、イエス様を差し出されたその神様があなたに与える本物のいのちを今日、侮ることなく、求め続けよう。「わたしの声に聞き従え。そうすれば、わたしは、あなたがたの神となり、あなたがたは、わたしの民となる。あなたがたをしあわせにするために、わたしが命じるすべての道を歩め」と神様は語られる。神様があなたの神となられ、私たちは神様の民・子とされた、この神様が与えてくださった、神様の栄光あふれるこの道を神様から離れず歩もうではありませんか。
