前回、「過去だからこそどうにでもできる」としるしました。
みなさんはどう思いましたか。
多くの人は過去というのはもう過ぎたことで固定していて、タイムマシンでもなければどう
にもできないと思っているようです。確かに過去の事実は変えられません。タイムマシンもあ
りませんし、事実が変わることはありません。
けれども私たちが言うところの過去は変えられるのです!
そもそも過去とはなんでしょうか。私たちが過去というときそれは過去の事実の解釈
や意味付のことを無意識のうちに表しています。
たとえば、あの時彼女と別れてから、落ち込むし、仕事はうまくいかないし、体調も
崩すし、なんにもいいことはない。あの時彼女と別れたのがケチのつき始めだった、と
いう人がいたとします。ここでの事実はなんでしょうか?彼女と別れたことですね。そ
れは事実です。でも落ち込んだのは「その出来事へのその人の意味付け」
です。これが「過去」です。同じ事実を経験しても落ち込まない人もいますし、むしろ
ラッキーと思う人だってたくさんいるでしょう。
彼女と別れたという事実からその人が落ち込むという過去をつくった
のです。
SF小説の定番にパラレルワールドものというのがあることをご存知ですか。ある人
が経験した事実にどう対応するかで、その先が何種類にも数え切れないぐらいに分かれ
ていくというパターンのお話です。
たとえば彼女と別れたーA落ち込む B気にしない C喜ぶ D諦めない E・・・、
といくらでもヴァリエイションを作ることができます。これは小説ですが、それと同じ
ことが「過去の意味付け、解釈を変える」という形ですることができるということです。
そんな自分の気持ちに嘘をつくようなことはできない、と思いますか。それも一つの
考えですから、それにこだわり続けるのも個人の自由です。でもその「過去」があなた
の今を、そして未来の足を引っ張り続けているとしたらどうでしょうか。本当の意味で
いくらでも変わり、変えられていく今と未来がそのことによって、いつもそこに引き戻
されるようになって、進まないとしたらどうでしょうか。その「過去」の陰をずっ
と引きずりながら生きていきたいですか?
私はそんなことは真っ平御免だと、思っています。そういう過去にと
り憑かれたような生き方はしたくありません。
あなたはどうですか?
次回はもう少し「過去を変える」ということを掘り下げてみましょう。
