ピンク・フロイド「おせっかい」A4のサントロペ。この曲を聴くと、2分半くらいからピアノソロが始まると、少し緊張する。自分のオーディオで聞く前は親父のシステム・コンポで聞いていたが、この曲のピアノ・ソロが始まると決まって音飛びを起こすのだ。盤面を見ても傷があるわけではなかった。最初の頃はレコードを交換しようかと思っていたが、ある日、親父のコンポのプレイヤーにも針圧調整があることがわかり、これを調整して適正な重さにして事なきを得た。それにしても、他のレコードは音飛びしないのにどうしてこの盤だけが?と思ってよ~く見ると、本当に微細なのだけれど、小さな歪みがあり、針が少し上下することがわかった。それと、プレイヤーのアームの形状(逆くの字型)とそれにともなう針と音溝の角度が、内側になればなるほど直角から離れてゆくため、厳密な意味で音質やトレースに影響するということも知った。だから、A面4曲目の内周に近いこの曲は、少ない歪みに影響されたのだと納得が行った。その後も、このレコード以外にも同様の音飛びが起こることはあったが、針圧を上げたり、アンチ・スケーティング機能(遠心力を抑える)を緩めることで対処してきた。
 も少し詳しくいうと、音溝の深さや太さで音飛びが出たりでなかったりするのです。音が先に飛んでしまう場合はアンチスケーティングを強めに。音が戻る場合はアンチスケーティングを弱くすると飛びにくくなります。まれに、傷も歪みもないのに音飛びしてしまう。という盤に出くわすことがありますが、その場合は・・・・泣くしかありませんね。
 ・・・長くなってしまったが、そんなことを思い出させてくれる曲なのです。そして、今でも音飛びしていた部分になるとちょっと緊張するし、何事もなかったらほっとするのです。