続けて見た映画は“血を吸う”シリーズ 第2弾『呪いの館 血を吸う眼』主演は岸田森!いや、吸血鬼役か。
ほんとの主演は藤田みどりで、これがデビュー作。翌年に岡田眞澄と結婚して引退。この映画の吸血鬼役は当初岡田眞澄だったがスケジュールが合わず、我らが岸田森に白羽の矢が立ったそうだ。しかしこのキャスト変更が当たり、岸田の迫力の吸血鬼姿が見ることができる。藤田の相手役は今も活躍する高橋長英。この頃は爽やかな若者役が多く、今作も若くモテそうな医師役である。
藤田の妹役に江美早苗(中里綴・神田エミ)が出演。由美かおるとイメージがダブル外見だ。この人、36歳の時にストーカー化した元夫に刺殺されている。この映画の中身よりオソロシイ運命である。なんまんだぶ。
前半は手に汗握る展開でよし。しかし、オーラスに近づけば近づくほど吸血鬼のパワーが落ちて行ってしまい、最後はとっくに死んでいた(筈)の自分の親爺に足を取られて転落死するというオチ。しかし、岸田森渾身の演技が光るB級ホラーのこれは傑作。監督は山本迪夫。1971年作品。