好きなアイドルや女優が結婚したり、彼氏ができたりした場合、その対象者への熱い思いが急速に失われてしまう。自分は多部ちゃんロスをつい最近経験した者だが、同じ思いを経験したご仁も多々いらっさることと思うけれど、私の友人には対象が25歳を過ぎると興味を失ってしまうとひう猛者もいる。自らを「最低」と卑下しており、「それでファンだと言えるのか!」と怒る人達もいらっさるかと思うがちょっと待って欲しい。もしかしたらこの感情は、自らと対象者が穏便に虚像から離脱できる神様がプログラミングしたシステムなんじゃないかと思うのだ。
 どういうことかというと、自分が何があっても、いつまでもその対象者を思い続けていると、もしかしたらストーカー気質が開花してしまい、本人や相手を傷つけようと行動してしまったりすることがあるかもしれない。また、思い続けることで、普通の生活に支障を来してしまうこともあるかも知れない。そういうことを未然に防ぐためのシステムが働いているのじゃないか、ということである。

 もちろんこのシステムが全ての人に正常に機能しているとは限らないから、いつまでも同じ思いを続けられる人もいるのだと思う。そして、そのほとんどの人たちはその気持ちを穏やかにコントロールできているのだけれど、一部病的素質のある人がストーカーになったり刃傷に及んだりしてしまうのではないかと思うのだ。
 似ているシステムに、”お父さんを嫌いになる女子高生システム”があげられよう。いつも一緒にお風呂にも入ったり、どこに行ってもついてくる可愛かった娘が、最近年頃になったら「お父さん不潔!」とか「お父さん臭い!」「お父さん汚い!うざい!」と言っては避けるようになった。というようなことである。近親相姦を予防するための摂理だとする説もあるが、自分はこのケースに似たようなものだと考えて居る。

 だから自分を卑下せず、新たな目標を得て、健全に愛でてゆければいいのかなと思って居るのである。