$旧聞逍遙-Yes & Jethro Tull チラシ すぐ後編を書こうと思っていたが、頭痛肩こり、胃痛・関節痛に倦怠感で倒れた。1年365日、休まず仕事しているので、休む時は倒れた時ということになってしまっている。冬へ向かう季節の変わり目で、疲れが出たというところだろうが、軽い欝であるのかも知れない。今はなんとかやっているが、体調はあまり良くない。みなさんは休めるときにはしっかり休んで体調管理にお気をつけください。

 さて、ここらで話をYESに戻そう。ラジオから流れてきた『Yours Is No Disgrace』を聴いてから数年後の、その日は土曜日。ナゼカその日、自分はまっすぐ学校へ行かず、T君宅へ寄っていた。多分週末休みがちの友人に出席を促す意味での寄り道であったのだと思う。しかし、ミイラ取りがミイラになった。ということなのだろう。自分はそのままT君宅に上がりこみ、彼の部屋でロックなひとときを過ごすこととなり、そして、この時『危機』全曲を聴くことになった。
 まさに衝撃だった。こんな緻密で機知に富み、乱調で正確で壮大なサウンドがあったのかと驚いた。そして、その中心に響く声には聞き覚えがあった。『Yours Is No Disgrace』を歌っていたあの、ジョン・アンダーソンの声である。「そうか、アレは、イエスだったのか・・・」
 これからYESの旧譜巡りが始まった。「危機」「こわれもの」はT君から借りたがほかは自分で購入するか他の人から借りるしかなかった。当時はすでに「リレイヤー」まで出ていたからライヴを入れてあと6枚は聴かなければならなかった。しかし、この時点でもわが最愛のフロイドのアルバムは全て所有しておらず、キング・クリムゾンに至っては、気まぐれともいえる聞き込み方に業を煮やした原口君に「クリムゾンは全アルバムを順序だてて、自分で買って聴かないと駄目だ!」と叱られ、「クリムゾン・キングの宮殿」「太陽と戦慄」「暗黒の世界」以外を系統立てて購入中であったので、かなり難儀したものである。
 しかし、この頃土曜の午後NHKで変則的に放送していた『ヤング・ミュージック・ショー』で「リレイヤー」時、つまりはパトリック・モラーツ在籍時のライヴ映像が流され、イエス熱は急速に高まっていた。結局YESは「リレイヤー」から逆行する形になったが、YESに関してそれは正解だったといえる。もしこの時あの地味でポップな1stから聴き始めていたら、急速に興味を失ったであろうからである。結局「Yes」「時間と言葉」はいろいろ聞き込み、守備範囲が広がった後年に聴いたことは幸いだったといえるかも知れない。

 同時期、テキサスに交換留学生として行っていた、後にわがバンドのキーボードを一時勤めることになるT.T君から送られてきたのが写真のチラシ。1976年8月6日テキサス・ムーディ・コロシアムでのイエス・コンサートと同年8月10日ジェスロ・タル公演。裏面が1976年8月16日付の手紙となっており、当時のテキサスの音楽事情が書き込まれている。なんでも、ジェスロ・タル好きのクラスメイトが居るとかで、このチラシもおそらくその友達からもらったものだろう。ピアノのうまい女性が近所に住んでいるので訊いてみたらELP好きで5時間は話をしただとか、隣の席のMark君はYes狂だがKissも好きで、先日は彼等のコンサートに行ったといっていた。などと書かれている。文面から推察するに、T.T君はYes公演には行っていなかったようだ。彼は多分Yesがそんなに好きではなかったのだろう。後に「Roundabout」をコピーする羽目になるというのにだ。

 こんな状況ではあったが、何せ金のないコーコーセー、自分で全てを入手するというのはかなり困難を極めた。結果、すべての無駄を廃し、プログレ一本へ絞らなければならぬ事態となる。つまりYesとの出会いが、軍歌や唱歌、映画とプラモ、軍記物を離れ、プログレ1本に絞るきっかけになったといえるだろう。
$旧聞逍遙-危機 内ジャケ

 こぼれ話だが、1973年の春、YESは初来日を果たしている。ミュージック・ライフだったか、当時の音楽雑誌で、全メンバーを呼んで観光を兼ねた取材をしていた時、いきなりスティーヴ・ハウが席を立った。理由を聞くと「ギターの練習があるから。」と答えたという。「もしかしたら一生に一度の事かも知れないというのに、すごい奴だなぁ。これぞプロ根性というやつか!」と感嘆したことを覚えている。
 当時ジョン・アンダーソンの哲学的詩で人生が変わった、とかいう人たちが結構居て、手紙などで本人に伝えたファンも多かったと聞く。ベースのクリス・スクワイアが「歌詞で人生が変わるなんてことある?たかがロックの歌詞にさ!」というような発言したのを見たか読んだかしたことがあるが、結局分裂の要因はこのへんにあるのかなと思ったものである。
 ちなみに、ず~~っと後にだが、ジョン・アンダーソンについての噂を聞いた。それによると彼は無類の女好きで、公演時には複数のカワイコちゃん(いや、懐かしい表現ダ)を調達しないとパフォーマンスに影響が出るのだそうで、結局この性癖もバンドにとっては災いだったと思う。
 今現在、ジョン・アンダーソンは病欠で、声のそっくりさん:ベノワ・ディヴィッドが加入しているが、もしかしたらこれを期にクリスは再度ジョン・アンダーソンを脱退させるような気がする。上記の理由などで、メンバー間のしこりは残っていると自分は見ている。
 みなさん、女好きは結構だが、ほどほどに。

 [書き込みたいことがいっぱいあって結局書き込めず、中途半端な記事となってしまったような気がする。今後記事の補填に努めていきたい。なんつったりして。]

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