いやあ、ごぶさたになってしまいました。
今回はエロティックな映画3本を。
まずは川端康成原作、ドイツのヴァディム・グロウナ監督作「眠れる美女」。
何か特別な措置で眠らされている若い娘に添い寝する老人の落日的哀愁を描く。何ともいえない退廃的ムードの娼館(?)と、女主人の謎めいた雰囲気がいかにもヨーロッパ的な佇まいを見せていてよい。静かにグラスを傾けながら観た。
次は「フローズン・タイム [原題はCASHBACK]」
時間を止める能力を身につけた青年が、全てフリーズした世界で素人女性を裸にしてスケッチしてしまうという、おそらく男が必ず一度は夢見ることを映画化。とはいってもさすがはファッション・フォトグラファーとして活躍するショーン・エリス。単なるエロ作品ではなく、スタイリッシュでスマートな作品としているのはさすが。展覧会のシーンで飾られている、おそらくショーン・エリスのものと思われる作品(映画内では絵画となっていますが)がすごくいいです。こちらもお見逃しなく。
そして最後は ロベルト・アンド監督作品「そして、デブノーの森へ」
これはなんと、父親が息子の花嫁と情交を結んでしまうというストーリー。でも、主演のアナ・ムグラリスがエロスな魅力満載で迫ってくるので、これはわしでも落ちるであらう。と父親役のダニエル・オートゥイユに断然感情移入してしまう作品なのでアリマシタ。もちろん女性は違うのでしょうけどね。しかし、後半にはサスペンス仕立てになってゆき、驚きの結末が・・・。
とまあこんな感じです。最近ものすごく映画は見ていますが、この3本はよかったなぁ。ただ一つ困ったのは、ボカシです。「眠れる美女」はボカシなしで自然に愉しめたのですが、「フローズン・タイム」と「そして、デブノーの森へ」は非道かった。この角度ではどう見ても性器なんか見えっこないというシーンにまでボカシ処理がなされていて、興醒めなのです。台無しなのです。今はまだ80年代なのかと錯覚させられてしまうのです。90年代にやっと欧米に近い表現手段を獲得した筈なのに、逆行しているのではと思わさせられるのです。
輸入・配給元の自主規制なのでしょうが、覚悟がないのならこういう映画ぢゃなく、ディズニーのような映画のみ輸入しなさいと言いたくなります。
武智鉄二が死んでどれだけ経ちましたか?大島渚が倒れてから何年経ってしまったのでしょう?その後はあなたたちではないのですか?
先日「女優○○、前貼りも剥がれそうな熱演!」というような映画記事を見て頭がぐらぐらしてしまいました。あれ?、それって20世紀の遺物ぢゃあなかったんですか?まだ使ってるの?日本の映画だってヘアは解禁でしょう?え?相手へのエチケット?馬鹿ぢゃないの?性器が写った時には、それこそ世界一のボカシ技術があるでせう?
みたいなコトが頭の中を経巡りました。
どうも日本の映画における性表現は時代を退行しているのではないでせうか。
月刊PLAYBOYが今月号で休刊になったそうですが、さもありなんという感じがします。日本版創刊の折には、性解放の旗手となるだろうと期待した人も多かったけれど、結局寄与したのは、精密な肌色修正技術だけでした。ヘア解禁となった後もしばらくは様子見をしている体たらくで、我々の期待を大いに裏切り続けました。その後も何の冒険もなく、さらにはお高いアート系の特集を組み続けるに及んで、急速に読者層を減らしていきました。こんな状態ではヒュー・ヘフナーも許可しないってことだったのでせうね。
映画紹介からずいぶん離れてしまったけれど、まあいいや。これがわしですから。
眠れる美女 [DVD]

フローズン・タイム [DVD]

そして、デブノーの森へ [DVD]

今回はエロティックな映画3本を。

何か特別な措置で眠らされている若い娘に添い寝する老人の落日的哀愁を描く。何ともいえない退廃的ムードの娼館(?)と、女主人の謎めいた雰囲気がいかにもヨーロッパ的な佇まいを見せていてよい。静かにグラスを傾けながら観た。

時間を止める能力を身につけた青年が、全てフリーズした世界で素人女性を裸にしてスケッチしてしまうという、おそらく男が必ず一度は夢見ることを映画化。とはいってもさすがはファッション・フォトグラファーとして活躍するショーン・エリス。単なるエロ作品ではなく、スタイリッシュでスマートな作品としているのはさすが。展覧会のシーンで飾られている、おそらくショーン・エリスのものと思われる作品(映画内では絵画となっていますが)がすごくいいです。こちらもお見逃しなく。
そして最後は ロベルト・アンド監督作品「そして、デブノーの森へ」
これはなんと、父親が息子の花嫁と情交を結んでしまうというストーリー。でも、主演のアナ・ムグラリスがエロスな魅力満載で迫ってくるので、これはわしでも落ちるであらう。と父親役のダニエル・オートゥイユに断然感情移入してしまう作品なのでアリマシタ。もちろん女性は違うのでしょうけどね。しかし、後半にはサスペンス仕立てになってゆき、驚きの結末が・・・。

輸入・配給元の自主規制なのでしょうが、覚悟がないのならこういう映画ぢゃなく、ディズニーのような映画のみ輸入しなさいと言いたくなります。
武智鉄二が死んでどれだけ経ちましたか?大島渚が倒れてから何年経ってしまったのでしょう?その後はあなたたちではないのですか?
先日「女優○○、前貼りも剥がれそうな熱演!」というような映画記事を見て頭がぐらぐらしてしまいました。あれ?、それって20世紀の遺物ぢゃあなかったんですか?まだ使ってるの?日本の映画だってヘアは解禁でしょう?え?相手へのエチケット?馬鹿ぢゃないの?性器が写った時には、それこそ世界一のボカシ技術があるでせう?
みたいなコトが頭の中を経巡りました。
どうも日本の映画における性表現は時代を退行しているのではないでせうか。
月刊PLAYBOYが今月号で休刊になったそうですが、さもありなんという感じがします。日本版創刊の折には、性解放の旗手となるだろうと期待した人も多かったけれど、結局寄与したのは、精密な肌色修正技術だけでした。ヘア解禁となった後もしばらくは様子見をしている体たらくで、我々の期待を大いに裏切り続けました。その後も何の冒険もなく、さらにはお高いアート系の特集を組み続けるに及んで、急速に読者層を減らしていきました。こんな状態ではヒュー・ヘフナーも許可しないってことだったのでせうね。
映画紹介からずいぶん離れてしまったけれど、まあいいや。これがわしですから。
眠れる美女 [DVD]

フローズン・タイム [DVD]

そして、デブノーの森へ [DVD]
