病み上がりだったのだけれど、久しぶりに旧友と出会い、飲むことになった。
 場所は行きつけのロック喫茶。以前コーヒーしるこに協力してくれたお店だ。
 自分はビールやウィスキー、ワインにジンと浮気性なのだが、友人はウィスキー、しかもバーボン一筋の一穴主義者、もとい、一徹主義者。封切りだったのが数時間で向こうが見えるご覧の有り様に。
Burbon

 このバーボンは、ケンタッキー・ストレート・バーボン・ウィスキー『Labrot & Graham Woodford Reserve Distiller's Select』。バーボンウィスキーの中でも高級感溢れる感じで、味もまろやか。さすがはケンタッキー州フランクフォート郊外でサラブレッドとともにゆったりと育てられる逸品だ。

 同世代を生きてきた友人と語ることは愉しい。ただ、残念なことに景気、物価高、治安、年金、政治のことなど未来のことを語るとお互いに暗くなる。物故者の報告などもしてしまうと、自殺者の多いことに驚かされる。
 その後はまた馬鹿話に戻り、笑って別れた。
 胸に暗く重いものを抱きながら、わしらは明日も明るく生きてゆく。