
朝日新聞3月4日夕刊の記事
インターネットによる児童ポルノの拡散に歯止めをかけるため、自民党は児童買春・児童ポルノ禁止法を改正し、厳罰化する方向で検討を始めた。第三者への販売や提供などが目的の場合のみが違法となる現行法を改め、目的にかかわらず原則として児童ポルノの所持そのものを禁止する。警察当局は取り締まりを強めているが、個人がネットなどを通じて集めた児童ポルノを載せたサイトが乱立しており、単純所持を禁じることで発信源を断つ必要があると判断した。
児童ポルノは、ネットで複製した画像や動画が多数出回っており、これらは海外のサーバーを経由しているケースが多い。このため、発信源となっている所有者を摘発するのが難しいという。
自民党は森山真弓元法相をトップにした小委員会を今年2月、法務部会に設置。超党派の議員立法で今国会への改正案の提出を目指す。警察庁によると昨年1年間の同法違反事件のうち、児童ポルノ関連で立件されたのは567件 (暫定値)に上り、5年前の3倍になった。こうした状況から日本が「児童ポルノ大国」という国内外の批判は根強い。主要8力国(G8)中のほとんどはすでに単純所持を禁じている。単純所持をめぐっては、04年の法改正時にも与党が禁止条項の創設を検討。しかし、たまたまダウンロードしたり、迷惑メールなどで一方的に送りつけられたりした場合も摘発対象となる可能性があり、「捜査権の乱用を招くおそれがある」との指摘や「表現の自由を侵すことにつながる」という批判もあり、創設が見送られた。(机美鈴)
全くとんでもないコトを検討し始めていたものだ。今は禁制品となっている「児童ポルノ」物。今の基準でいくと写真家やコレクター、古書店にガサ入れしたら、ほぼ必ず犯罪者を逮捕できるというスグレタ法律となるだろう。
実際に、かつて流通していた品物が『児童ポルノ』となってしまった為に、売ることも、下手に廃棄することもできず、泣く泣く倉にしまい込んでいる業者は沢山あるのだ。
そもそも『児童ポルノ』と規定されるモノの基準が我が国では出来ていない。現行では児童が裸になっているだけで全てが『児童ポルノ』扱いされてしまう。記事にあるように確かに海外は厳しい基準を設けている国が多いが、子供の裸がモチーフとされていても、アート作品では『児童ポルノ』の対象とは明確に区別されている。まあ、日本では芸術なんか眺めるだけの物程度にしか考えたことのない人達が、芸術であるかないか判断できる訳がないのに、強引に基準としてしまっているのだから手に負えない。
わが日本ではこんなお寒い状況の中、さらに追い打ちをかける状況となって来ているようだ。昨日放送倫理・番組向上機構(BPO)の「放送と青少年に関する委員会」が「テレビ番組の入浴シーンなどで男児の性器を映すことについて十分に配慮すべきだと民放各社とNHKに対して注意喚起」をしたとの報道があった。アニメニュース Japanimate.com参照。
この件については、女児の性器は写さないのに男児のモノは放送しているという現状から「男女差別だ!」という的を射ているようなそうでないような論議も為されてきた。ああ~メンドイから男女両方禁止にしてやろう。それが諸外国ウケもいいに違いない。という安直な考えからであるということは否めない。
自分は全ての児童ポルノを容認せよと言う積もりは毛頭ないが、もっと冷静に的確に判断せよとは言いたい。背の高い建物の間を車で行き来していて地べたを歩くことのないような一般市民の感覚からほど遠いガクシキケイケンシャばかりから意見を聞くのをではなく、本当に事情を良く知っていて、世界に通ずる日本人の通性を持っている市井の人物からこそ意見を聞くべきだ。それができなければ法令など定めるべきではない。
理由はともあれ、何度も書いていることだが、人類にはいろいろな性癖がある。それがたとえ好ましくなく特異なことではあっても、そこに犯罪性がなければ認めなければならないことはある。それとも、特異な性癖を持つ人間はロボトミー手術や洗脳を受けさせるか、処刑してしまえとでも言うのだろうか。
今の世の中、ポルノについて真面目に語れる公式の場がない。それがないから権力側の思うつぼになってきたが、そろそろポルノ解禁について大まじめに語る国会議員が出てきてもよいと思う。大臣にはなれないかも知れないが、自分は熱烈に支持するのだが。