雪に埋もれる酷寒の北国。昨夜もまた帰宅時には呼吸もままならぬ猛吹雪。外を歩くのが愉しみとはいえ、ほろってもほろっても付着する粘り雪に帰宅時は雪だるま状態。これには丘陵のトレッキング気分も雲散霧消でさすがにうんざり。早々風呂に入り寝床に就いた。
朝には雪は止んでいたとはいえ、なんと車が駐車場に埋まって発車できない。雪を除け、氷を割ってやっと発車できたのは60分後。道路はがたがたで夏場は3車線が余裕の道路でさえ今は1車線。とろとろ走りにいらいらが募り、これぢゃいかんと書店に寄った。
すると丸尾末広『 パノラマ島綺譚』(BEAM COMIX)が出たばかり。さらに奥へと進むと弐瓶 勉の『BIOMEGA 4』(ヤングジャンプコミックス)も「買って買って~」と手招きしている。これは双方愛でてやらねばなるまい。
すると凍り付いた我が心にも俄に情熱が甦り、生きる希望の光が差し込んだ。
ああ、なんという単純さだろう。
で、仕事は全て後回しにして、この2冊を熟読。
丸尾末広氏の近作には、少々絵の荒れ(といっても丸尾末広氏のこと。通常の漫画化以上のレベルは保っている程度ではあったが)を感じる作品もあったが、この『 パノラマ島綺譚』は非常に丁寧に描き込んであり、原作から想像し得る『 パノラマ島』を見事に再現している、といっても過言ではない出来である。もちろんエロチックでグロテスクな丸尾節も健在で、しかも丸尾氏全盛期'80年代の画風に戻ったと思える若々しくも瑞々しい筆致である。(当時は、たとえば黒地に残る一本の白い線も、ただホワイトを塗るのではなく、白を残して描き込むのだと丸尾氏が語るインタビュー記事を読み、感服したものだ)
江戸川乱歩と丸尾末広絶妙のコンビネーションを、ぜひともお楽しみ頂きたい。
そして2冊目『BIOMEGA バイオメガ 4』。これは以前にも紹介したが、弐瓶勉の圧倒的画力と想像を絶するストーリー展開がたまらない作品だ。
しかもグロテスクな怪物どもが跋扈する中登場する少女(少女、なのか?)が、神々しくもエロチックに光って見えるのは、私だけではあるまい。
更に今作は意外な方向へと物語が流れてゆき、予断を許さない状況となってきた。今から次巻の発売が待ち遠しい。アニメ化(できるものなら)して欲しい作品No.1 である。
パノラマ島綺譚 (BEAM COMIX)/江戸川 乱歩

¥1,029
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BIOMEGA 4 (4) (ヤングジャンプコミックス)/弐瓶 勉

¥620
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朝には雪は止んでいたとはいえ、なんと車が駐車場に埋まって発車できない。雪を除け、氷を割ってやっと発車できたのは60分後。道路はがたがたで夏場は3車線が余裕の道路でさえ今は1車線。とろとろ走りにいらいらが募り、これぢゃいかんと書店に寄った。

すると凍り付いた我が心にも俄に情熱が甦り、生きる希望の光が差し込んだ。
ああ、なんという単純さだろう。
で、仕事は全て後回しにして、この2冊を熟読。
丸尾末広氏の近作には、少々絵の荒れ(といっても丸尾末広氏のこと。通常の漫画化以上のレベルは保っている程度ではあったが)を感じる作品もあったが、この『 パノラマ島綺譚』は非常に丁寧に描き込んであり、原作から想像し得る『 パノラマ島』を見事に再現している、といっても過言ではない出来である。もちろんエロチックでグロテスクな丸尾節も健在で、しかも丸尾氏全盛期'80年代の画風に戻ったと思える若々しくも瑞々しい筆致である。(当時は、たとえば黒地に残る一本の白い線も、ただホワイトを塗るのではなく、白を残して描き込むのだと丸尾氏が語るインタビュー記事を読み、感服したものだ)
江戸川乱歩と丸尾末広絶妙のコンビネーションを、ぜひともお楽しみ頂きたい。

しかもグロテスクな怪物どもが跋扈する中登場する少女(少女、なのか?)が、神々しくもエロチックに光って見えるのは、私だけではあるまい。
更に今作は意外な方向へと物語が流れてゆき、予断を許さない状況となってきた。今から次巻の発売が待ち遠しい。アニメ化(できるものなら)して欲しい作品No.1 である。
パノラマ島綺譚 (BEAM COMIX)/江戸川 乱歩

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BIOMEGA 4 (4) (ヤングジャンプコミックス)/弐瓶 勉

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