最近、といってもワタシのことなので、旧聞に属しますが悪しからず。
先月話題になった朝日新聞の記事
諸見里しのぶのパンチラ写真がデカデカと掲載されたとのことで
ブログニュース等で話題になっていた。
わざわざ朝日新聞まで問い合わせた熱心な人も居て
それによると朝日の回答は
「これはアンダースコートを履いているのでパンチラではない」
「なぜこの写真を使ったかはこのショットがベストだと思ったから」
というものだった。
そりゃそうだろう。わざわざ訊く方がどうかしている。
それに、パンチラとはいっても、蔭が濃くて鮮明とは言えない。
まあ、諸見里しのぶファンには思いがけぬ朗報(?)だったに違いない。

それよりもすごかったのは
昨年12月25日『第68回 国際写真サロン』で掲載された写真。
審査委員特別賞を受賞したズオン・タイン・コイ氏の
「Number One (最高)」という作品。
バストトップばかりか、
なんとヘアヌード写真だ。
ヌードがどうのと目くじら立てるより、このほのぼのとしたほほえましい風景が勝ったということなのだろう。
小さな写真とはいえ、ヘアがばっちり写った写真は本邦初ではないかと思う。
先頃最高裁で画期的判決があった。
[メイプルソープ写真集]わいせつ性否定 最高裁が逆転判決
『小法廷は
(1)本の中で男性器写真の占める割合が相当低い
(2)メ氏の写真芸術の全体像を概観する本で、男性器写真も芸術的観点から主要作として収録された
(3)写真芸術に関心が深い人を読者に想定している
—などを指摘。これらを総合して「読者の好色的興味に訴えるわいせつ書籍とは言えない」
と結論付けた。』
今までの流れを考えると、一応画期的な判決といえよう。
しかし、この基準をよく考えてみると、非常にハードルが高いことに気付く。
要は「ゲージツ」に属する写真であるということが確立されていなければ、「猥褻」とされる可能性があるということだ。たとえば無名の写真家が同様の写真を発表したとして、その写真集が本屋のエロコーナーに陳列されていたら、猥褻書画となってしまう。また、たとえメイプルソープ写真集と同じ性器露出写真を1枚だけ掲載したとすると、男性器写真の占める割合が100%と非常に高い。これも猥褻書画となってしまう可能性が高い訳だ。
そして気になるのは最後の「読者の好色的興味に訴えるわいせつ書籍とは言えない」という部分。
読者の好色的興味に訴えるとなぜ悪いのか。猥褻がなぜ悪いのか。という部分には一切踏み込まない判決なのだ。これでいくとポルノではやはりすべてが「猥褻」とされ違法とされる可能性が高いということだ。
なまじっか「ゲージツ性」を偏重する判決であるが、一部の裁判官達の「高級ゲージツ趣味」でのみ「猥褻性」「芸術性」を論じられるのかと思うとやはり腹が立つ。それぢゃあ、芸術の基準は何処にあるのか?彼らは語れるのか?
「エロかゲージツか」論争はもう100年前のこと。せめて30年前の
「猥褻なぜ悪い」までにそろそろ一歩進みませんか?

諸見里しのぶのパンチラ写真がデカデカと掲載されたとのことで
ブログニュース等で話題になっていた。
わざわざ朝日新聞まで問い合わせた熱心な人も居て
それによると朝日の回答は
「これはアンダースコートを履いているのでパンチラではない」
「なぜこの写真を使ったかはこのショットがベストだと思ったから」
というものだった。
そりゃそうだろう。わざわざ訊く方がどうかしている。
それに、パンチラとはいっても、蔭が濃くて鮮明とは言えない。
まあ、諸見里しのぶファンには思いがけぬ朗報(?)だったに違いない。

それよりもすごかったのは
昨年12月25日『第68回 国際写真サロン』で掲載された写真。
審査委員特別賞を受賞したズオン・タイン・コイ氏の
「Number One (最高)」という作品。
バストトップばかりか、
なんとヘアヌード写真だ。

小さな写真とはいえ、ヘアがばっちり写った写真は本邦初ではないかと思う。
先頃最高裁で画期的判決があった。
[メイプルソープ写真集]わいせつ性否定 最高裁が逆転判決
『小法廷は
(1)本の中で男性器写真の占める割合が相当低い
(2)メ氏の写真芸術の全体像を概観する本で、男性器写真も芸術的観点から主要作として収録された
(3)写真芸術に関心が深い人を読者に想定している
—などを指摘。これらを総合して「読者の好色的興味に訴えるわいせつ書籍とは言えない」
と結論付けた。』
今までの流れを考えると、一応画期的な判決といえよう。
しかし、この基準をよく考えてみると、非常にハードルが高いことに気付く。
要は「ゲージツ」に属する写真であるということが確立されていなければ、「猥褻」とされる可能性があるということだ。たとえば無名の写真家が同様の写真を発表したとして、その写真集が本屋のエロコーナーに陳列されていたら、猥褻書画となってしまう。また、たとえメイプルソープ写真集と同じ性器露出写真を1枚だけ掲載したとすると、男性器写真の占める割合が100%と非常に高い。これも猥褻書画となってしまう可能性が高い訳だ。
そして気になるのは最後の「読者の好色的興味に訴えるわいせつ書籍とは言えない」という部分。
読者の好色的興味に訴えるとなぜ悪いのか。猥褻がなぜ悪いのか。という部分には一切踏み込まない判決なのだ。これでいくとポルノではやはりすべてが「猥褻」とされ違法とされる可能性が高いということだ。
なまじっか「ゲージツ性」を偏重する判決であるが、一部の裁判官達の「高級ゲージツ趣味」でのみ「猥褻性」「芸術性」を論じられるのかと思うとやはり腹が立つ。それぢゃあ、芸術の基準は何処にあるのか?彼らは語れるのか?
「エロかゲージツか」論争はもう100年前のこと。せめて30年前の
「猥褻なぜ悪い」までにそろそろ一歩進みませんか?