ショット・ガンのシーン
 スウェーデンのロリータフェイス女優クリスチナ・リンドバーグ主演の “THEY CALL HER ONE EYE” を見てしまいました。 友人から「カルト映画として人気があるから見てみれば。」と貸してもらったのですが、これが結構アタリ!でした。
 当初はあまり期待せずに見たのですが、まずどこかで見たことのある主演女優に目がとまりました。名前を確認すると“クリスチナ・リンドバーグ”。おおっ懐かしい。親父の平凡パンチをこそっと見た時にヌード・グラビアを飾っていた人で、ポルノに出ているとは思えない初々しさと可愛らしさがあった。そのため日本でもアイドルに近い人気があって来日、「ポルノの女王にっぽんSEX旅行」、「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」も撮っていったのを思い出します。着物姿も披露していたのです。
着物姿のクリスチナ・リンドバーグ
残念ながら未成年だったため劇場では見られませんでした。そしてそのうち忘却の彼方へ…。
 それが突然眼前に戻ってきたのですからもう、年甲斐もなくどきどきしながら見てしまいました。
 内容はハダカとカラミがある訳ですから、まあ(当時ですから尚更)ポルノ、ということになるのでしょうが、この映画においてはポルノな要素は刺身のツマに過ぎないのです。見所はガン・アクションとヴァイオレンス!!なのです。主人公が失語症のため無駄な叫びや喋りがないため淡々と続くショット・シーンはサム・ペキンパー監督1969年作の『ワイルドバンチ The Wild Bunch』のスローモーション殺戮シーンの影響と見ました。それから、片目をメスで切るシーンはブニュエルとダリの奇才が生んだ『アンダルシアの犬』ですかね。ポルノですからこれらが低予算で繰り広げられる。いや、あら探しじゃありませんよ。もし上記2作の影響を強く受けていたからといってこの映画を単なるモノマネと片づけることはできません。この無機質な世界観はこの映画ならではのもの。クリスチナのアクション・シーンが結構サマになっていていいんです。
 先ほどネットでこの作品を検索してみたら、ものすごく多くのサイトがひかっかかりました。まさにカルト映画ですね。ちょっとフツーの映画に厭きてきた方へお薦めです。
版画風ポスター
当時のものではないような気がしますが、こんなポスターも作られています。