
劇場公開時のチラシです。ポスターも欲しかったんだけど…
今回もヴェルナー・ヘルツォーク監督作。主演:クラウス・キンスキー/音楽:ポポル・ヴー。人々には“奇才”や“異才”と呼ばれ、決して“天才”と謳われない3人であるが、私にとっては至高のトライアングル。
しかも共演は“ヒトラー ~最期の12日間~”“白い町で”のブルーノ・ガンツと、“ポゼッション” “殺意の夏” “王妃マルゴ ”のイザベル・アジャーニ。悪かろう筈がありません。
内容は皆様ご存じの吸血鬼ドラキュラ伯爵もの。しかして、近代的なクリストファー・リーものでは御座いません。ましてや超娯楽作“ヴァン・ヘルシング”とも全く異なります。そう、これは伝説の怪優=ベラ・ルゴシもののリメイクといえる作品です。そのためキンスキーの衣裳風貌もルゴシのそれを意識したものですし、紅一点アジャーニは1930年代の女優かと思わせる位の古典的メイクを施しています。

松竹CBS/FOXビデオ 1197-13 [このビデオは画質良くないですよ]
それにしてもキンスキーの怪演には目を見張らさせられます。恐怖の中にも少しコミカルと思える動きが見えたりして、そこがまた味わい深く感じさせられる元となります。
ただ、私が持っているビデオは画質が海賊版のように悪いのが残念(映写しているカーテンか壁かの影がばっちり入ってしまっているので、シーンによっては大変気になってしまうのです)。 現在発売中のDVDは良い画質なのでしょうが、今更ながらオフィシャルの作品であれば、画質・音質ともに細心の注意を払って欲しいものだと願わずにはいられません。
おおっと、忘れてしまう所でした。没頭のカタコンベのシーンから不気味でおぞましい雰囲気を増幅させるポポル・ヴー POPOL VUH =フローリアン・フリッケの音楽にはまたまた泣かされること請け合いです。カメラが必要以上に木乃伊に近づくので本当にコワイです。キモイです。劇場の大画面で見たときは「近づくな。これ以上近づくなってば。頼むって。た、たのむからお願い、近づかないで~!」とマジで取り乱してしまったんですからもう。
またまたヴェルナー・ヘルツォーク監督作“キンスキー、我が最愛の敵”も近日中に紹介したいと思っています。